「第62回
クイーンS・GIII」(芝1800m)は3日、札幌11Rに14頭で争われ、2番人気の
キャトルフィーユ(栗東・角居)が1分45秒7のコースレコードで待望の重賞初制覇を達成した。道中は好位のインを器用に立ち回り、4角3番手で直線へ。早めの抜け出しからゴール前では後続に迫られたが、鼻差で勝利をものにした。2着はインを突いて強襲した6番人気の
アロマティコ。1番人気の
スマートレイアーは最後方から大外を回って追い込んだが、2着から首差の3着が精いっぱいだった。
オツウが大逃げを打ち、前半1000mの通過が57秒8の
ハイラップ。「返し馬で調子の良さを感じていた。ハイペースの中で唯一、先行して残った。厳しい競馬をよくしのいでくれた」と殊勲の福永は着差以上の価値を強調した。
福永はデビュー19年目にして、初めて夏の札幌開催に本格参戦。あいさつ代わりの重賞制覇で存在感を示した。芝1800mはスタンド前発走。「たくさんの人に声を掛けられた。いい結果を出せて良かった」と満足げに額の汗を拭った。
土日、南北で重賞制覇を果たした角居師にとっても、この勝利は格別だ。「ずっと能力が高いのは分かっていたが2、3着ばかり。ようやくタイトルを獲れた」。今後は放牧で英気を養い、実りの秋に備える。「女の子ですし、基本的には
エリザベス女王杯(11月16日・京都、芝2200m)ですね」。重賞ウイナーとなった愛馬のさらなる飛躍を描いていた。
提供:デイリースポーツ