1日こそ雨が降ったものの、2日は日差しがあったため、ウッドチップも適度に乾いていた。ただ、雨が降っては追い切り、雨が降っては追い切りという
サイクルが続いたため、ウッドチップも相当傷んでいる様子。Cコースでの追い切りを見ていると、直線でノメってしまう馬もいたくらい。
気温に関しては、3日は日差しも強く、暑く感じられたが、全体的には9月中旬から下旬のような過ごしやすい気温。馬にとっても、人にとっても調整がしやすい気候と言えるだろう。
【坂路/4F51.9秒】
3日。一番時計は
ウリボー(栗東・
森秀行厩舎)の4F50.2秒。デビュー前の追い切りで、4F50.9秒という時計をマークしている「攻め駆けタイプ」だが、今回はラスト1Fが13.6秒と終いは止まり気味。乾いたウッドチップとはいえ、馬場の中身は水分を含んだ重い状態だと思うので、あまりテンから飛ばしすぎると、このような時計になってしまうのだろう。
ただ、全体時計としては、50秒台が7頭、51秒台も多数ということで、先週に比べると、随分と時計が出やすい馬場になった印象を受ける。
時計以上に動きが目立ったのは、
小倉2歳Sに出走予定の
タムロダイチ(栗東・
西園正都厩舎)。
サマーパーティーに先行する形での併せ馬だったが、一杯に追う相手に対して、追い出しを待って、突き放す形。時計は4F53.1秒と全体は平凡だが、ラスト1Fは12.3秒。鞍上が体重の軽い
酒井学騎手だったとはいえ、2歳離れした素晴らしい伸びを見せている。
先週の馬場差が「+0.6秒」。文中に記したように、全体的な時計を見渡すと、先週と比較しても時計の出る、速い馬場であることは間違いないので、今週の馬場差は『-0.2秒』で、3日、4日とも記録している。
【CW/5F66.5秒】
坂路馬場と同じ下地、ウッドチップではあるが、冒頭にも記したように、馬場の傷みがあるのか、少し時計が出にくい印象ある馬場。
新潟記念出走予定の
メイショウナルト(栗東・武田博厩舎)や
カルドブレッサ(栗東・
吉田直弘厩舎)が、速い5F時計をマークしたので、決して時計の出ない馬場だと思わなかったが、全体的な時計の出方をあらためて調べると、先週より、更に時計を要す馬場となった。
4日。CWを単走で時計を出してきたのが、
メイショウマンボ(栗東・
飯田祐史厩舎)。前方で
ホッコーサラスターが単走追い切りを行っているのについていくような形だったが、ペースが速くなりすぎないように、しっかりと抑えられての追走。道中はじわりじわりとラップが速くなっていった。
とはいえ、1F15秒を切るラップは最後の直線だけ。時計は6F97.3〜5F78.3〜4F60.9〜3F45.5〜1F14.8秒と、調教欄に掲載されないような遅い数字。予定されている
京都大賞典(10月13日・京都芝2400m)まで、たっぷりと時間があるだけに徐々にエンジンを温める調整といったところだろう。
先週の馬場差は「+0.2秒」。文中に記したように、5F換算で少し時計の掛かる馬場。よって、3日、4日とも先週より更に時計の掛かる『+0.4秒』で記録している。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
今週の芝馬場も2歳馬の追い切りが中心。4日は
岩田康誠騎手騎乗の
アスクワンダフル(栗東・
藤原英昭厩舎)が終いの反応を確かめる程度の追い切りを行ったが、4F57.8〜3F42.4〜1F12.4秒の時計で、なかなかの動きを見せていた。なお、馬場差は3日、4日とも『±0.0秒』で記録している。
ポリトラック馬場はヒーラ(栗東・
森秀行厩舎)が5F61.8秒で動いており、いつもと変わらず、基準時計より速い馬場だった。よって馬場差は、3日、4日とも『-1.0秒』で記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)