鮮やかな大外一気で波乱を演出した。「第34回小倉2歳S・GIII」(芝1200m)は7日、小倉11Rに17頭(7番
タムロダイチは競走除外)で争われ、15番人気の伏兵
オーミアリス(栗東・藤沢則)が目が覚めるような末脚を繰り出してラ
イバルを一蹴。道中は後方でじっくりと脚をため、4角12番手からスパート。大外から他馬をかわして小倉2歳チャンプに輝いた。勝ちタイムは1分8秒4。3番手から抜け出しを図った1番人気の
レオパルディナが鼻差の2着。さらに3/4馬身差の3着は中団から脚を伸ばした2番人気
スノーエンジェルが入った。
「(能力を)信じていたけど、あそこまで弾けるとは。馬に感謝です」。デビュー6年目で重賞初制覇を飾った国分優が、誇らしげな笑みを浮かべた。「何度も何度もチャンスをもらって、ようやく勝つことができた。今でも信じられない気持ち」と喜びをかみしめる。少しでも多くの騎乗機会を得ようと、11年3月に美浦から栗東へと移籍。トレーナーをつけて肉体改造に取り組むなど、双子の弟・国分恭に負けじと腕を磨いてきた。「未熟だが、これからも努力して、応援される騎手になりたい」と意気込みを新たにした。
これで2戦2勝となった
オーミアリスは、いったん三田馬事公苑(滋賀県)へ放牧に出される予定だ。藤沢則師は「距離が延びてもいいみたいだし、
桜花賞とかに行きたいですね」と今後に向けて期待を膨らませた。夏の小倉の最終日にひときわ輝いた人馬が、さらなる高みを目指して進撃を続けていく。
提供:デイリースポーツ