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スノードラゴンがスプリント王者に、次走は香港も視野/スプリンターズS

デイリースポーツ
  • 2014年10月06日(月) 12時00分
 豪快に突き抜けた。12年ぶりの越後路決戦となった「第48回スプリンターズS・GI」(芝1200m)は5日、新潟11Rに18頭で争われ、13番人気の伏兵スノードラゴン(美浦・高木)が1分8秒8のタイムで初めての重賞タイトルをGIで獲得した。2着は2番人気のストレイトガールで、3着は5番人気レッドオーヴァルだった。なお、好スタートから好位につけた1番人気ハクサンムーンは13着に沈んだ。

 大混戦のゴール前、スノードラゴンの白い馬体が馬群の大外を躍動した。これまでよりも好スタートを決めて、楽な手応えで中団の外めを追走。大野は「いい感じで(レースが)流れてくれて、道中は馬の後ろにつけられました」と理想の展開に馬上でほくそ笑む。あとは自慢の末脚を信じて追いまくるだけ。激しい2着争いを横目に半馬身抜け出したところがゴールだった。

 10回目の挑戦でビッグタイトルをつかんだ大野が「GIを勝つことにあこがれて、この世界に入った。素直にうれしいです」と満面の笑みを浮かべれば、同じくGI初制覇となった高木師も「興奮しています」と喜びを爆発させる。芝では7戦して未勝利。脚元の弱さを考慮してダート戦で地道に力をつける日々が続いた。転機は今春、ダートの高額条件で賞金的に出走できないことが続き、師が芝への転戦を決断したことだった。約3年ぶりの芝だったオーシャンSで0秒2差2着に奮闘。初めて挑んだGIの高松宮記念でも2着に食い込んだ。

 父アドマイヤコジーンは12年前のスプリンターズSで2着。父の無念を晴らした“孝行息子”は、次の目標に香港スプリント(12月14日・シャティン、芝1200m)を掲げる。遅咲きのスプリンターが今度は世界制覇に乗り出す。

提供:デイリースポーツ

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