「第49回
京都大賞典・GII」(芝2400m)は14日、京都11Rに12頭で争われ、道中3番手を追走した3番人気の
ラストインパクト(栗東・松田博)が、6番人気
タマモベストプレイ(2着)との激しい叩き合いを首差で制してV。勝ちタイムは2分24秒2。なお、1番人気の
トーセンラーは前が残る展開に泣き、2着から1馬身3/4差の3着に終わった。
京都競馬としては53年ぶりとなる台風による開催延期も、このコンビには関係がなかった。GI馬2頭などを封じ込めて、見事に2つ目のタイトルを獲得。
ハープスターで
凱旋門賞・仏GIに挑戦した川田&松田博師のタッグが、帰国後初めて挑んだ重賞でいきなり結果を残した。鞍上は「スムーズに運べて、いいレースができた。馬も辛抱してよく走ってくれました」とうなずいた。
勝負勘がさえた。スタート後の長い直線を利用し、3番手まで誘導。「台風も過ぎて良馬場に戻った。開幕週ですし、前が止まらないと思って位置を取りに行きました」。3角手前で前が離れたと見るや、即座に
ゴーサイン。「
タマモベストプレイをとらえられる位置で、後ろの動きも気にしながら追いだせました」。直線は懸命の右ステッキでパートナーを鼓舞。首差の叩き合いをしのいだ。
松田博師は「使うごとに良くなっていた。だいぶ馬がおとなしくなってきたよな。賞金を加算できて良かった。ひとつひとつ勝っていかないとな」と話す。GIII(2月の
小倉大賞典)、GIIと着実に階段を上がる愛馬は、今回のVで
天皇賞・秋(11月2日・東京、芝2000m)の優先出走権を獲得。「行きたいけどな。1週間、馬の様子を見てからやな」と冷静に今後の見通しを語った。
提供:デイリースポーツ