10月13日の京都開催が14日に順延しているが、栗東トレセンの全休日は14日で変わりなし。よって、15日が全休明け、16日の追い切りのほとんどが行われる状況だったが、今週に入って、寒さがぐんと増した感じ。調教開始時刻には、ジャンバーがないと寒くて震えてしまうくらい。
ウッドチップ馬場に関しては、雨の影響を受けていると考えてよい。Cコースは時間帯によって、時計の出方が多少異なるので、そのあたりの詳細については、下記の各項目で確認していただきたい。
【坂路/4F51.9秒】
15日。追い切り頭数は少なかったが、一番時計が
カオスモス(栗東・
森秀行厩舎)の4F51.5秒。4F50秒を切る時計もマークするような馬だけに、この時計が時計の掛かる馬場ということを物語っている。
16日。先週までラスト1F11秒台が多数出ていたが、今週は15日、16日ともに11秒台はいなかった。この日の一番時計は4F50.6秒の
ニシケンモノノフ(栗東・
庄野靖志厩舎)。テンから12秒台で飛ばしたため、この時計になっているが、ラスト1Fは13.2秒。前半速ければ、後半は確実に遅くなるような馬場状態ということだろう。
今年の
NHKマイルCの覇者、
ミッキーアイル(栗東・
音無秀孝厩舎)は2回目のハロー掛けが終わった時間帯に単走での追い切り。最初の1F目はゆっくり入り、2F目からスピードアップ。このままなら、4F51秒台という感じだったが、ラスト1Fが失速して13.1秒。全体は4F52.7秒で、自身にとっては決して速い数字ではない。馬場状態もあると思うが、やはり休み明けといった印象があるし、
安田記念(16着)のダメージも心配したくなるような動きだった。
先週の馬場差が「-0.2秒」。今週は明らかに台風による雨の影響が残っており、15日、16日とも『+0.7秒』の馬場差で記録している。
【CW/5F66.5秒】
冒頭にも記したが、追い切りが集中した16日の朝一番。別のトレセンニュースでもお伝えした、
トゥザワールド(栗東・
池江泰寿厩舎)など、見た目以上に時計が遅い印象を受ける馬場だった。しかし、1回目のハロー掛けが終わると、時計の出方が一変。6F地点から13秒台のラップを刻んで、6F80秒そこそこという馬が続々と出てきた。それだけに、朝一番とそれ以降の時計比較がかなり難しい。
こんな時は時計だけで評価すべきでないだろう。動きが目立ったのは、
秋華賞の出走抽選対象となっている
セウアズール(栗東・松田博資厩舎)。中1週ということもあり、かなりセーブした追い切りになると思われたが、道中のフットワークは弾む感じで、実にリズミカル。時計の6F87.4〜5F72.2〜4F57.0〜3F41.7〜1F13.0秒は、数字として評価するほどではないが、とにかく動きが目立った。ぜひとも、抽選突破でGIに出走してほしい。
先週の馬場差は「-0.4秒」。今週は文中にも記したように、時間帯によって時計の出方が違うだけに、馬場差が難しいところだが、15日、16日とも『±0.0秒』で記録している。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
今週の芝馬場は15日、16日とも追い切りを確認できなかった。よって、馬場差は15日、16日とも『±0.0秒』で記録している。
ポリトラック馬場は通常通りの追い切り頭数。極端に速い時計をマークするような馬はいなかったが、全体的に時計の出方はいつも通り。なお、馬場差は15日、16日とも『-1.0秒』で記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)