■ジェンティルドンナを管理する石坂正調教師
−−ここまでの調整過程はいかがでしょうか?
石坂「今週までで6〜7回速いところをやってきました。順調で思ったとおりの時計が出てきました。3週前から時計的にも十分ですし、いい意味で変わってきたと思います。馬も競馬が近いことも感じているようで気合い乗りが変わってきました」

−−戸崎騎手は先々週、先週と追い切りに騎乗していましたね。
石坂「1回目は時計は出ていますが、もともと軽く上がってこられる馬なので。まぁ、順調にきているんだなという感触をもったんだと思います。そして、次の週では明らかに気合い乗りが変わってきたと感じてくれたようですね」

−−戸崎騎手は賢い馬だという印象を受けたようです。
石坂「そうですね。(戸崎騎手が)1回目に乗ったときは、促せば行くという程度で(自分から)ぐんぐん行くという感じではなかったと思うんですよね。でも、2回目は反応もよく、良い方に変わってきた。良くなってきたと感じてくれたんじゃないですかね」

−−昨年との比較は?
石坂「いつも順調で“いい”と言っていますが、今回もそうです。ただ、今回は特に今までより気合い乗りがいいと感じますね」

−−春はドバイで強い勝ち方をしたあとの宝塚記念でした。夏はどのように過ごしましたか?
石坂「GI競走でひと区切りついたところでノーザンファームしがらきへ放牧に行きました。リフレッシュして、競走に向ける体になって帰ってきましたね」

−−舞台は特に相性のいい東京コースです。
石坂「わたしとしても心強いデータですね」

−−2000mという距離は?
石坂「昨年経験していますし、何の問題もないと思います」

−−この天皇賞を制するとGI 7勝目、7冠目です。
石坂「7冠目というより、この天皇賞をなんとか勝ちたいと思います」

−−去年、勝てなかった悔しい思いはありますか?
石坂「去年(勝ち馬に)差がありますし、完敗です。今年はなんとか去年の悔しい思いを晴らしたいと思います」

−−ファンへひとこと
石坂「すごく順調に調教メニューを消化してきました。馬もすごく元気ですし、いい競馬ができると思います」

(取材・文：花岡貴子)