11月8日(土)に東京競馬場で行われる
京王杯2歳S(GII・芝1400m)に出走予定の美浦所属各馬について、関係者に取材した。
ニシノラッシュ(牡2・美浦・
田村康仁厩舎)について、田村調教師。
「前走の
くるみ賞(2歳500万下・芝1400m・1着)は楽勝できるかなと思いましたが、わりとテンが速い競馬で、2着馬も後ろから来た馬ですし、それを考えるとよくしのいでくれたと思います。ゴール板過ぎても、ウチのは交わされていませんでしたしね。そういう意味でも、良い競馬をしてくれたと思います。今の時点では体もしっかりしていて、完成されています。1600mまでは距離を持たせたいと思って、普段からテンの入りをゆっくりして、ダーッと行かないように調教をしています。前走もそれが生きたのかもしれないですね。頭が良く学習能力も高いですし、マイルまで持つように調整していすけど、距離の1400mはベストだと思います」
オープンザウェイ(牡2・美浦・
田村康仁厩舎)について、田村調教師。
「トモがしっかりしていなくて不正駈歩(ふせいかけあし=前肢と後肢の手前が異なる駈歩)になることもあったのですが、2戦目で勝ち上がってくれました。未勝利を勝った後に休ませてから臨んだいちょうS(重賞・芝1600m・4着)は、コーナーでまだ不正駈歩になるところもありましたが、結構良いレースをしてくれました。トモがしっかりしていないため、テンから前に出していくと走りがバラバラになるので、最初はゆっくりと入り、リズムよく走らせて終いを生かすレースになれば良いですね。今日(11/5)の追い切りは併走馬に遅れましたが、先週できちんとできていますし、併せた相手が調教駈けする馬なので、心配していません」
サフィロス(牡2・美浦・
手塚貴久厩舎)について、手塚調教師。
「前走の
カンナS(2歳OP・芝1200m・1着)はきつい競馬でしたが、レース間隔も詰まっていなくて、うまくリフレッシュできたのが良かったと思います。今日(11/5)は、後ろから行って、最後に並ぶというような指示でした。重いようなら動かすようにとジョッキーには言っていましたが、動かしていたところを見ると、ジョッキーは少し重いように感じたのではないかと思います。もっと動いても良いかなとも思いましたが、まずまずでしょう。1ハロン延びて1400mになりますので、余裕のある体のつくりだとダメでしょうしね。今回は当日輸送や直線の坂など課題もいろいろありますが、これまで結果を出していますし、頑張ってくれると思います」
アポロノシンザン(牡2・美浦・
堀井雅広厩舎)について、米良俊治調教助手。
「前走の
くるみ賞(3着)は、もうちょっとだったのですが、力んでしまいましたからね。もう少し我慢できていたら、勝ち負けになっていたかもしれません。今日(11/5)はウッドチップコースで69秒くらいでしたが、今回は中1週ですし、この程度で良いでしょう。出来もキープしています。1400mもちょうど良い距離だと思いますし、前走で東京も経験していますから心配していません。堅実な馬ですし、ある程度やれるのではないかと思っています」
ロンバルディア(牡2・美浦・
畠山吉宏厩舎)について、結城伸吾調教助手。
「前走の
くるみ賞(4着)は出負けしましたが、それでも直線では押し上げてきてくれました。攻め馬は動きますし、中1週になるので今日(11/5)の追い切りは、やり過ぎないようにだけ気をつけました。1度使ってピリッとしてきましたが、カリカリするようなことはありません。それに新馬の頃は乗っていて難しいところがありましたが、今は随分乗りやすくなりました。強い相手と1度やってみたいと思っていましたし、ここで良い競馬ができると先々も楽しみになると思います。雨が降っても大丈夫で、天候に左右されないのも強みですね」
コウソクコーナー(牡2・美浦・
畠山吉宏厩舎)について、追い切りに騎乗した
柴田大知騎手。
(レースでは
内田博幸騎手)
「前走の
カンナS(4着)の前はモタれていたのですが、今日(11/5)はまっすぐ走っていました。動きも良かったですし、時計も出ていましたね。放牧から帰ってきてリフレッシュされたのかもしれないですし、帰厩して日にちは経っていませんが、これだけ動ければ良いと思います。前に出していくとムキになる面があるようですし、前走のように後ろでじっとしていると、伸びてはきますが届かないという感じで、そのあたりのコントロールがもう少しできるようになるともっと良いと思いますが、ここでも通用する力はあると思います。福島で新馬を勝っていますが、大きな馬で大きな走りをするので、広い東京のコースは合っていると思います」(取材・写真:佐々木祥恵)