■ミッキーアイルを管理する音無秀孝調教師

――スワンSでは古馬を一蹴しました。
音無「休み明けで初めての1400。安田記念でゲートの駐立が悪いという課題があったもんですから、不安を感じてのレースでした。結果、ゲートは決してよくなかったですけど、勝てたのでそれはそれでよかったのかなと思います」

――ゲートについては?
音無「スワンSは出負けしましたが、安田記念よりはよかったと思います」

――先週の調教では坂路のスタート地点の前で放馬。カラ馬の状態で駆け上がりました。
音無「あれは僕もすごく気になっていたし…。49.8とかとんでもない時計でした。あんなにやる予定ありませんでした。調教師の指示を無視して(馬が)勝手にやってしまったから。僕ももうね、あれはもうなかったことにして考えています(一同、笑)。GIですし、ああいうことでくよくよしない、と」

――今朝の時計はスワンSと変わらない時計でした。
音無「今週は単走。浜中くんに任せました。ジョッキーによれば、馬なりですが若干外ラチを頼る素振りを見せたようです。時計はもう少し遅くても良かったですが、結局いつも馬なりといいながらこのくらい出てしまうので。気にしないようにしています」

――前走との比較は?
音無「休み明けを叩いた効果は絶対あるし、落ち着きも出てくるはず。ゲートも今回のほうがスムーズじゃないかと期待しています」

――改めて、セールスポイントは?
音無「ずっと逃げて勝っていますが、怖がりだから逃げているわけではない。トップスピードに早く入ってしまうがために、他の馬より先に行ってしまうだけ。まぁ、逃げなくてもいいじゃないという声はありますが、スタートよくて速く行く馬をわざわざ引っ張って下げる必要もないですからね。それに持久力もありますから、最後まで走りきることができるんだと思います」

――理想の展開は?
音無「理想はテン良し、中良し、終い良しですが。京都の場合、前半は外まわりですから、できれば1ハロンから2ハロン目は抑え目にいったらチャンスはあると思います」

――ゲート内の駐立については?
音無「安田記念はご存知のとおり、発走前に前扉の枠の上から首が出ました。そこで下がったところで(スタートを)切られていました。だからスタートが悪かった。にもかかわらず、ハナを主張しました。下が悪いのにハイペースでいきました。前走は出負けしていますが、つっかけてない分だけ下がったところで(スタートを)切られていないのであれだったら(安田記念と)比べたらマシかなと思っています。要は大きな出遅れさえなければいい。このあいだのような半馬身の出遅れなら許容範囲です」

――最後にひとこと
音無「ミッキーアイルは強くなってきています。メンバーも強くなりますが、そのような価値あるレースでGIを勝てたらいいなと思います。応援してください。よろしくお願いします」

■ミッキーアイルに騎乗予定の浜中俊騎手

――前哨戦のスワンSについて教えてください。
浜中「ちょっとスタート遅かったんですけど。途中からゆっくりという。道中はひじょうにリラックスしてのびのびしてくれて、しっかり直線でも加速していました。ラストは詰め寄られましたが、しっかり粘ってくれました。休み明けでしたし、古馬との対戦でした。無事に走ってよかったです」

――今朝の調教の指示は?
浜中「いつもどおりです。最初の1ハロンだけ抑えて、ラストの反応をチェックして欲しいという、いつもどおりの内容でした」

――手ごたえはいかがでしたか?
浜中「変わらずにいい調教でした。この馬の状態もいいと思います」

――春と比べてのデキは?
浜中「体もいいかんじで落ち着いていますし、いい状態でレースを迎えられると思います」

――理想の展開は?
浜中「とにかくスタートを無事に決めて、気分よく走ってもらえれば力は発揮できると思います」

――セールスポイントは?
浜中「二の脚が速いところですね」

――春と比べての成長は?
浜中「少しずつですけど、大人になっています。その中でも気性面はミッキーアイルらしくいいふうに成長してくれていると思います」

――最後にひとこと。
浜中「安田記念以来、古馬と一緒にGIを走ります。馬場状態はやはり良馬場がいいですね。ミッキーアイルらしい走りで皆さんに楽しんでもらえるレースをしたいと思います。頑張ります」(取材・文：花岡貴子)