最低人気で勝利を決めた
フェブラリーSに続き、今度は記念すべき“新生GI”を手にしてみせる。1年前には
霜月S10着、
フェアウェルS9着とオープン特別で惨敗していた
コパノリッキーが、今年に入ってGIを3勝。今やダート界の王者に君臨しようとしているのだから恐れ入る。
「
フェブラリーSの時は状態も良かったので5着くらいはあるかなと思っていたが、まさか勝つとは。せっかくここまできたので
最優秀ダートホースは獲りたい」と木戸厩務員は
JRA賞奪取に意欲を見せる。地方交流戦を含めて今年、ダートGIを複数回勝っているのはこの馬だけ。4つ目を獲得すれば、当確ランプが点灯する。
そんな大事な一戦に向け、栗東CWの1週前追い切りでは6F85秒5-13秒1(馬なり)。パワフルなフォームで気持ち良さそうに駆け抜け、気配は引き続き上々だ。
フェブラリーS後には
かしわ記念も連勝。続く初距離の
帝王賞こそ2着に敗れたが、前走の
JBCクラシックは力の違いを見せつける完勝だった。2着馬に3馬身差をつけ、従来の記録を1秒1も更新する2分0秒8のレコード勝ち。距離や休み明けを苦にしなかったあたり、王者らしい底力が備わってきた。
「ラ
イバルが何かと言われたら、
リッキー自身ですね。自分の力さえ出せれば」。00年
ウイングアロー、11年
トランセンドに続き、史上3頭目となる
JRAダートGI年間V2へ。チャンピオンズC初年度に、その名を競馬史に刻み込む。
提供:デイリースポーツ