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ワンダーアキュートなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

  • 2014年12月25日(木) 14時20分
 先週末に雨が降った栗東だが、今週に入ってからは雨も雪も降らず。ただ、気温の上昇はほとんどなく、日中も肌寒く、先週までに雨の影響を受けたウッドチップが完全に乾くというところまで回復していない感じ。

 また、坂路があまりにも時計を要するということで、通常は坂路での追い切りが中心の安田隆行厩舎が芝馬場での追い切りに変更するなど、坂路での追い切りが主体になっている厩舎には大きな影響を与えている。

【坂路/4F51.9秒】
 24日。一番時計はミッキーアイル(栗東・音無秀孝厩舎)の4F50.5秒。この数字は通常の馬場状態で出るような数字だが、これ以降は4F52秒台になっており、今週は時計を要する馬場であることは間違いない。ラスト1Fに関しても、12.3秒が3頭いるが、すべて4F時計が56秒以上なので、前半を相当ゆったり入らないと、終い伸びない馬場。

 そんな中でも、ラスト1Fで優秀な時計をマークしたのが、藤原英昭厩舎の2頭、トーセンラーウリウリ。特にウリウリは最初の1F目を14.6秒と15秒を切る時計で入りながら、徐々に加速して、ラスト1F(12.4秒)が最速ラップを踏むことができた。ヴィクトリアM、府中牝馬Sと惨敗が続いているが、阪神牝馬Sで2着した舞台で一変する可能性がある。

 先週の馬場差は「+0.7秒」。今週は雨こそ降っていないが、ウッドチップが傷んでいるという意味で時計を要しているのだろう。久しぶりに4F51秒が皆無という馬場で、先週より時計を要しているのは間違いない。よって、24日、25日とも『+1.0秒』の馬場差で記録している。

【CW/5F66.5秒】
 ウッドチップの状態を懸念して、前半をセーブして、終い重点の追い切りが多いため、全体的な時計は遅めになっているが、終いの時計の出方を見ていると、極端に時計を要する馬場という印象はない。

 有馬記念に3頭出走する池江泰寿厩舎サトノノブレストゥザワールドオーシャンブルーは朝一番の馬場で追い切られていたが、水準の全体時計をマークした上、終いもしっかり。特に11.9秒をマークしたトゥザワールドは、先週よりも仕掛けられてからの反応が良化しており、前走からきっちりリフレッシュできている印象。

 同じく有馬記念に出走予定のヴィルシーナ(栗東・友道康夫厩舎)はアドマイヤアースを追走する併せ馬だったが、前を捕まえる仕草が印象的。時計も6F84.0秒で、ラスト1F11.8秒をマーク。中間に順調さを欠いていた前走とは雲泥の差なので、ハナを切ってレースを進めるようだと、宝塚記念時のような粘りが期待できそう。

 25日。東京大賞典(12月29日・大井ダート2000m)に向けた最終追い切りを行ったのが、ワンダーアキュート(栗東・佐藤正雄厩舎)。1回目のハロー掛けが終了した馬場で追い切られたが、道中の行きっぷりは上々。時計は6F83.0〜5F67.9〜4F53.2〜3F39.3〜1F13.2秒と地味だが、機敏な動きが目についただけに、前走(チャンピオンズC5着)以上の走りも期待できそう。

 先週の馬場差は「±0.0秒」。今週は雨も降らなかったので、時計の出やすい馬場状態に戻ってきた。よって、今週は24日、25日とも『-1.0秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 新馬を中心に、時計を要するウッドチップ馬場から芝馬場での追い切りに切り替える厩舎が続出。絶好とはいかないまでも、走りやすい状態であることは間違いなく、きっちり標準程度の時計は出ている。よって馬場差は、24日、25日とも『±0.0秒』で記録している。

 ポリトラック馬場の追い切り頭数は通常より少し多め。時計を要すウッドチップでの追い切りばかり見ていると、軽快なスピード乗りが目立つのが、この馬場。マイネルシアトル(栗東・中村均厩舎)などは、2歳未勝利ながら、道中13秒台のラップを刻んでも、最後まで止まることなく、6F76.8秒と素晴らしい時計をマークしている。なお、先週の馬場差は「-1.0秒」だったが、今週も24日、25日とも『-1.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真:井内利彰)

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