「第20回
シルクロードS・GIII」(芝1200m)は1日、京都11Rに17頭で争われ、2番人気の
アンバルブライベン(栗東・福島)が、自分の形に持ち込んで鮮やかな逃走劇を披露。
京阪杯に続く重賞2勝目を飾った。スタートを決めて、鞍上の
田中健が押して先手を奪う展開。外から
ニザエモン(17着)に競りかけられるシーンもあったが、動じずマイペースの逃げを貫く。隊列が崩れぬまま直線へ向くと、あっさり突き放して一気に加速。脚色は衰えることなく、後続の追撃を封じた。勝ちタイムは1分7秒9。3/4馬身差の2着は3番人気の
サドンストーム、さらに半馬身差の3着には12番人気の
セイコーライコウが入線。なお、1番人気の
エイシンブルズアイは中団追走のまま9着に終わった。
「あの馬(
ニザエモン)が来るのは予想していましたからね」と
田中健は振り返る。前半3Fは33秒9。同型の存在で、前2走とは違い厳しいペースだったが、しぶとく粘り込んだ。「逃げることしか考えていませんでした。この流れで押し切れて良かった」と“激流”を克服しての白星に満面の笑みを浮かべた。福島師は「ファンが実力を認めてくれて2番人気で勝てたのも大きいですね」と目を細めた。
昨年10月の
福島民友Cから(1)(1)(2)(1)着と4戦連続連対。6歳牝馬とは思えないほどの充実ぶりで、短距離界の中心的な存在へと躍り出た。
当初は「左回りの走りがもうひとつで…」と
高松宮記念(3月29日・中京、芝1200m)への参戦は否定的だったが、この勝利で「行きます」と指揮官はきっぱり。直線の長い桶狭間でも逃げまくるだけだ。
提供:デイリースポーツ