桜戦線は東高西低。メンバー唯一の重賞覇者が地力を見せた。
桜花賞トライアル第1弾「第22回
チューリップ賞・GIII」(芝1600m)は7日、阪神11Rに17頭で争われ、5番人気の
ココロノアイ(美浦・尾関)が快勝。1分37秒7のタイムで重賞2勝目を手にした。外枠から中団を進み、直線半ばで先に抜け出した2番人気
レッツゴードンキ(3着=2着馬から3/4馬身差)をかわして鮮やかにフィニッシュ。直近10年で6頭の
桜花賞馬を送り出している最有力
ステップを制し、2歳女王
ショウナンアデラなどが待ち受けるGIの舞台へ弾みをつけた。際立つ伸び脚で1馬身1/4差の2着に入った7番人気
アンドリエッテを含めた上位3頭が
桜花賞(4月12日・阪神、芝1600m)の優先出走権を獲得。なお、白毛に斑点模様の容姿を持つ注目の6番人気
ブチコは2番手で直線を向いたが、急坂で失速して14着。このレースで
JRA通算1万回騎乗を達成した池添とのコンビで臨んだ1番人気
クルミナルは伸びを欠いて11着に終わった。
「重い馬場でもしっかりと脚を使ってくれた。やんちゃなところのあった馬が、思い通りの返し馬ができたからね。精神面の成長が大きいと思う」。この日の騎乗は
チューリップ賞のみ。1鞍入魂でこん身のエスコートを見せた横山典は、パートナーのうれしい変化に目を細めた。
「今回に関しては鞍上も申し分ない内容と言ってくれたが、まだまだ強い馬がいるからね。挑戦者として名乗りを上げることができた、という気持ち」。レース10分後に、中山の
オーシャンSを
サクラゴスペルが快勝。阪神で2重賞制覇を見届けた尾関師は、気を引き締めることも忘れなかった。
ココロノアイは今後、栗東に移動して調整。曽祖
母マックスビューティが87年に輝いた桜の舞台で、あでやかに咲き誇りたい。
提供:デイリースポーツ