中山牝馬S(GIII・芝1800m)で引退が決まっている
アイスフォーリス(牝6・美浦・
相沢郁)が、最終追い切りを行った。「重賞を勝つ力はある」と相沢調教師は言い続けてきたが、重賞勝ちに手が届かないままラストレースを迎えることとなった。馬の状態や引退レースへの意気込みを相沢調教師と担当の三野輪亮調教助手に話を聞いた。
相沢調教師。
「前走の
中山金杯(GIII・5着)後は放牧に出て、良い状態で帰厩しました。元々硬さのある馬でしたが、ここに来て硬さがとれてきて、これまでで1番良い状態です。引退させるのがもったいないくらいですね。
やれば速い時計が出る馬で、先週の日曜日も時計が出ていましたので、今日(3/11)は直線だけのつもりでしたが、それでもタイムは良かったですね。それだけ元気が良いということだと思います。これまで距離など適性がなかなか掴めなくて、馬には申し訳ないことをしました。今回の1800mくらいの距離が合っていますし、重賞を勝たせてあげたいです。道悪はダメですが、良馬場ならチャンスがあると思います」
三野輪調教助手。
「若い頃と比べれば大人になりましたし、黙々と仕事をこなしてくれます。
ステイゴールドの子の割には大人しいと思います。呼ばなくても寄ってきてくれますし、気心が知れていますから扱いやすいです。やはり可愛いですよ。勝ちにこだわって仕上げていますけど、勝ち負けよりも自分のポテンシャルを発揮してほしいですね。そのためにも良馬場が希望です」
最後に重賞の勲章を手中に収めて繁殖入りできるかどうか。天候と馬場状態が鍵を握っているようだ。(取材・写真:佐々木祥恵)