4月25日(土)に福島競馬場で行われる
福島牝馬S(GIII・芝1800m)に出走予定の美浦所属各馬について、関係者に取材した。
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オメガハートロック(牝4・美浦・
堀宣行)について、橋本篤典調教助手。
「前走の
中山牝馬S(GIII・8着)は途中で止める気難しい面も見せず、集中して走れていました。若干のんびり構えた感じもあり、もう少し早めに仕掛けても良かったようにも思いますが、レース内容は良くなってきています。前走後は、短期放牧を挟んで順調にきています。まだ気の悪さも残っていて良化途上ではありますが、体も締まってきました。中山でも走っていますから、小回りの福島も大丈夫でしょう」
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パワースポット(牝7・美浦・
菊沢隆徳)について、菊沢調教師。
「最近は輸送をしても体が減らなくなりました。中間も飼い葉を食べていますし、元気一杯です。暖かくなってきて体調もさらに上向いてきました。福島コースなので、直線でうまくさばければ良いですね」
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フィロパトール(牝6・美浦・
武藤善則)について、武藤調教師。
「先々週、先週と少し重たかったのですが、追い切りはビシッとやっています。その分、体も絞れてきました。今回は重賞なので、今週(4/22)も動く馬の後ろに入れてビッシリ追い切りましたが、時計も良く動きも良かったです。データ的には叩き良化型と言われていますが、福島では休み明けで2着になったこともありますし、昨年の
福島記念(GIII)ではいつもよりレースをしにくい位置で4着に来てくれました。得意な福島ですし、期待したいですね」
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アルマディヴァン(牝5・美浦・
高橋文雅)について、高橋調教師。
「レースを使うごとに良くなっています。これまでは左回りで良績を収めていますが、前走の幕張S(1600万下)は中山の1600mで勝てたことは大きかったと思います。これまでは脚質的なものもあって、1400m、1600mを使ってきたので、おのずと左回りの中京や東京で走ることが多かったのですが、右回りでも問題はありません。今回は小回りで距離も1800mに延長されますが、力をつけていますし、展開がハマれば楽しみはありますね」
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グレイスフラワー(牝6・美浦・
宗像義忠)について、宗像調教師。
「前走の
中山牝馬S(6着)は休み明けでしたが、最後は良い脚を使っていました。叩かれて良くなっていますし、今週(4/22)の追い切りでも気合いが入ってきた感じがしました。体もだいぶ絞れてきましたね。小回りの1800mになりますが、
柴田善臣騎手にうまく乗ってもらえればと思います」
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ペイシャフェリス(牝4・美浦・高市圭二)について、高市調教師。
「いつも追い切りは動きますが、今週は時計も動きも良かったです。前に行く馬なので、枠順が鍵になると思います。できれば真ん中くらいの枠が理想です。小回りの福島なら距離も大丈夫だと思います。自分のペースで行ければ持ち味を発揮できるでしょう」
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ウエスタンメルシー(牝4・美浦・
奥村武)について、奥村調教師。
「1000万下、
初音S(1600万下)と連勝する前の4戦は、夏場で馬が萎んでいたのもありましたし、雨が降ったり、札幌の外枠に当たったりと惨敗続きでした。馬が精神的に折れてしまってはいけないということで、刺激を与える意味もあり、2走前に勝った時は中1週でレースに出走させました。また
初音Sで乗ってくれた後藤騎手が、レース後に折り合いも心配ない、脚をためてレースを進めるのも大丈夫、
中山牝馬Sに行ったらおもしろいと言ってくれまたので、この条件も大丈夫だと思います。
攻め馬の動きとレースが直結するわかりやすい馬です。先週、丸田騎手が乗ってビシッとやり、今週は予定通りに良い併せ馬ができました。馬の後ろに入れても折り合いも良かったです。重賞ですから甘くはないですけど、状態が良いので期待したいです」
(取材・文・写真:佐々木祥恵)