5日(祝・火)、
船橋競馬場(晴れ・良)で第27回
かしわ記念(JpnI、1600m)が10頭の出走で行われ、9歳馬の
ワンダーアキュートが鋭い伸びで先行馬を交わしてJpnI3勝目を挙げた。
大外枠から
セイントメモリー(大井)が気合いをつけて逃げの手に出て、1番人気の
ベストウォーリア(
JRA)がすぐ外の2番手。
ハッピースプリント(大井)、
セイクリムズン(
JRA)が好位。2番人気の
サンビスタ(
JRA)、
ワンダーアキュート(
JRA)、3番人気の
クリソライト(
JRA)がこれらの直後につけた。
3コーナーで
ベストウォーリアが先頭に立つと、
ハッピースプリントが外から接近、直後に
ワンダーアキュートがつけて、3頭が後続を離して直線へ向かう。
直線に入るところで
ベストウォーリアを交わしにいった
ハッピースプリントがやや外に膨らみ、盛り返す
ベストウォーリアと
ハッピースプリントの間に
ワンダーアキュートが迫る。最後は
ワンダーアキュートが前の2頭をあっさりと交わして、1馬身差をつけてゴール。タイムは1分37秒4だった。
盛り返しを図った
ベストウォーリアが2着は確保し、
ハッピースプリントは2着馬から1馬身半差の3着だった。
クリソライトは4着、
サンビスタは5着に敗れた。
ワンダーアキュートは
父カリズマティック、
母ワンダーヘリテージ(母
父Pleasant Tap)の9歳牡馬・鹿毛。昨年6月の
帝王賞(JpnI、大井)以来の勝利を飾り、JpnIは2012年
JBCクラシック(川崎)と合わせて3勝目となった。通算44戦13勝(中央27戦9勝)。
レース後のコメントは以下の通り。
1着
ワンダーアキュート(佐藤正雄調教師)「
アキュートと和田くんに感謝です。
フェブラリーステークスの後は、最近にないくらい順調でした。年齢のことは気になっていましたが、馬体重が508kgまで絞れていて、この数字だと切れる馬なので、もしかしたら、とは思っていました。一番いい位置につけられましたが、あまりに末脚が切れたので驚いています。9歳でも筋肉はまだやわらかいですし、衰えを知りません。この後は
帝王賞へ向かいます。この勢いで大井でも頑張りたいです。応援よろしくお願いします」
(
和田竜二騎手)「レースは半信半疑でしたが、状態は良かったですし期待をしていました。とはいえ、正直びっくりしています。いい位置にはつけられましたが、3〜4コーナーでズブくなっていました。しかし、直線では他馬の間に入った時に脚色が違ったので行けると思いました。抜け出してから遊んでいるような面もあり、まだ余裕があると思います。最近は奮わないレースが続いていましたが、調教では出来が良いと感じましたし、年齢は気になりませんでした。何とか年齢を覆して、今度は
JRAのGIを勝たせてあげたいです。今日は久々にこの馬らしいレースが出来て幸せでした。(
帝王賞が行われる)大井は走り慣れていますし、また一緒に頑張りたいです」
2着
ベストウォーリア(
福永祐一騎手)「3番手の馬に早く来られたのが最後に応えました。積極的なレースをしてほしいという指示でしたが、他馬に早めに来られた分だけ、最後に厳しくなりました」
3着
ハッピースプリント(
宮崎光行騎手)「ゲート裏から気合いをつけて、絶対に先行しようと思っていました。久々に乗りましたし、強引にでも行ってみました。4コーナーを出て少しふらつきましたが、思ったよりも善戦してくれました。調教ではスッと行ってくれますが、実戦はジリジリした脚になる、強いですが難しい馬です。なかなか中央の馬たちを負かすのは難しいですね」
4着
クリソライト(
武豊騎手)「この距離だと先行するのは厳しいですね。思ったよりも砂を被って嫌がっていました。砂を被らずに引っ張っていけるくらいのほうがいいですし、距離が足りなかったです」
5着
サンビスタ(
岩田康誠騎手)「パサパサの馬場で滑っているような感じで、今日は砂のキック
バックを嫌がっているように感じました。状態は良かったのですが...」
(取材:山本直)
ラジオNIKKEI