第20回
NHKマイルCに出走予定の
ミュゼスルタン(牡3・美浦・大江原哲)を管理する大江原哲調教師と騎乗する
柴田善臣騎手が会見に応じた。
大江原哲調教師。
「(最終追い切りについて)思ったように、最後の1ハロンの反応が良かったです。先週までキッチリやっているので、今週は最後の反応だけを見ればいいなと思っていました。最初カリカリしていたので道中どうかなと思ったのですけど、それは最初だけで後は落ち着いていましたし、最後は切れましたね。
(前走の
スプリングS・7着について)良い追い切りだなと思って見ていました。ゲートで遊んじゃったものだから、位置取りがあまり良くなかったですが、ジョッキーもそれなりの競馬をしてくれましたし、次につながるようなレースができました。このレースを使ったことによって相当馬にスイッチが入りましたから、これはいけるなと。
皐月賞じゃないですよ、これはいけると思ったら、マイルCの方に頭が行っていました。
(
NHKマイルCへの出走の決断は?)前走でマイルなら勝てると思いました。
皐月賞は嫌だったので、オーナーに相談して、じゃあマイルCを勝ちましょうということで、このレースにしました。
(
皐月賞の2000mは距離が長いという判断で?)そうではないです。
皐月賞が東京の2000mだったら良いんですけど、2回コーナーを回る中山の2000mですからね。向こう正面がストレートで直線の長い東京の1600mが良いと思って、このレースにしました。
(昨年夏の新潟でのマイルの印象が強い?)最初からマイルは走ると思っていました。故障しなければ、
朝日杯FSも行けたのでしょうけど、それはそれですから。
(
新潟2歳S・1着について)もう少し前で競馬をするのかなと思ったら、意外とゴチャついたところに行きました。ジョッキーが競馬を教えていたのでしょうね。そのかわり抜け出したらあっという間に先頭に立ってしまったので、ちょっと拍子抜けしたところもあったのですが、ゴール前はハラハラしました。
(この馬の最初の印象は?)最初の出会いは、セレクトセールの少し前に見た時で、良い馬だなあと思いました。(気性面について)立ち上がったりして遊び心が満点な馬で、その点はトレセンに来てビックリしました。僕は苦労していませんが、助手の片山が苦労していました。
(東京マイルの舞台の適性について)絶対合うでしょう。(新潟の左回り、長い直線の経験が大きい?)そうですね、それが1番ですね。
(
柴田善臣騎手の相性もバッチリで?)そうですね。(この馬にとって、理想的なレースパターンは?)それは特別ないです。そういうのはジョッキーに任せています。(枠順、馬場状態に注文は?)ないです。
(先生のGIへの思いは?)それは最初から夢でしたから。
NHKマイルC、絶対に勝ちますのでよろしくお願い致します」
柴田善臣騎手。
「(最終追い切りの感触について)前回よりは良いです。今回は順調に来ています。前回は馬の体を見ながらの調整が少し難しかったですけど、今回は気にせず来られたと思います。
(昨年夏の新潟からの成長について)成長はしていますね。今回の場合は特に体の盛り上がりも出てきました。2週前くらいには2歳戦を走っていた頃の体に戻り、またそれから
パワーアップしてますからね。性格はヤンチャですよね。遊びたがる性格ではあります。性格はそう変わらないですよ。人間でもそうですし、性格は変えられないです。
(前走の
スプリングSについて)ゲートを皆より遅れて出たので、呼吸を整えながら競馬をさせて、次走で頑張れるようなレースにしてあげようという感じで乗りました。
皐月賞を使うと思っていたので、そのイメージで乗っていました。
(
NHKマイルC出走について)翌日、調教師さんがわざわざ来てくれて、いろいろ相談してそのようになりました。
スプリングSを使ってからここまで時間がありますので、また馬も良くなるのではないかと期待をしていました。
(左回りのマイルについて)新潟でも、新馬戦の時に普通に乗っていましたし、何の抵抗もなくレースができました。
(デビューから2連勝した時の強さについて)抜け出す時はイメージよりも早めに動いたのですけど、直線抜け出してから少し遊ぶところがあって、まだ奥があるかなという気がしました。
(本番のイメージについて)イメージは皆、各ジョッキーが持っているでしょうけど、その場その場で上手に流れに乗って走ってくれれば、後は力関係で結果は出てくると思いますけどね。
(東京のマイルのコースのポイントは?)展開ですよね。その展開に向いた位置にいて、そこで脚をためる。まあどの競馬場でもそうでしょうけど、別に東京の1600だからと言って、どこがどうというのはないとは思います。
前回の
スプリングSよりも馬は成長していますし、現段階では100%かそれ以上かもしれません。良いレースができると思います。応援よろしくお願い致します」
(取材・写真:佐々木祥恵)