NHKマイルC(GI・芝1600m)に美浦から出走を予定している各馬について、関係者に取材した。
アヴニールマルシェ(牡3・美浦・
藤沢和雄)について、藤沢調教師。
「前走の
共同通信杯(GIII・5着)後、ひと息入れて順調に来ています。少し気難しいところはありますが落ち着きがありましたし、追い切りの時計はさほど速くないですが、馬の後ろに入っても穏やかに走れていて良かったですね。マイルも悪くないと思います。前走は5着でしたけど、2走前の
東スポ杯2歳S(GIII・2着)は狭いところから伸びてきて良い競馬をしていますので、東京コースも良いと思います」
ヤングマンパワー(牡3・美浦・
手塚貴久)について、
松岡正海騎手。
「先週の追い切りはまだ良くない感じでしたが、金曜日に跨った時には追い切りの効果が出て良くなっていました。デビューが昨年12月と遅かったように、まだ体にも緩さがあって晩成型です。本当に良くなるのは古馬になってからという感じですが、今週(5/6)の追い切りの動きも良かったですし、現時点では完調に近いと思います。手前をなかなか替えられないので、ワンターンの東京のマイルは合っています。少し緩く上がりがかかる今の馬場は、歓迎ですね。
アーリントンC(GIII・1着)ではペースが遅かったので、ある程度前でレースをしました。今回は先生と相談してからになりますけど、前半はあまり急がせずに後ろから運んで、しまいに賭ける競馬をしても良いかなと考えています」
ニシノラッシュ(牡3・美浦・
田村康仁)について、田村調教師。
「前走の
クロッカスS(OP・1着)は直線で何度も前が詰まりました。普通ならもう無理かというレースになりましたが、差し切ってくれました。レース後は放牧に出しましたが、
テンションが高くなってヤル気を出す馬なので、放牧に出して
リラックスさせたり、フワッとさせることに重点を置いて調整しています。2週前で既に気合いが入っていて、先週の追い切りの動きは抜群に良かったです。今週(5/6)は、前半はさほど行かせず、良い形でフィニッシュできるような追い切りにしました。やれば動く馬ですから、このくらいの時計なら疲れもないですし、しかも負荷をかけられるという良い内容だったと思います。デビュー当時からあった前向きさが今もなくなることなく、それでいてジョッキーの指示に従えるようになってきました。前走も前が詰まっても加速をすることができましたし、レースを重ねながら成長しています。東京では勝っていますし、左回りも大丈夫です。現状、マイルまでなら持つと思います。GIで相手も強くなりますが、無駄のないレースをさせて、いかにしまいの脚を爆発させるかを考えます」
(取材・写真:佐々木祥恵)