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リアルスティール福永「いつもどおり行ければ」/ダービー共同会見

  • 2015年05月27日(水) 21時11分
リアルスティールを管理する矢作芳人調教師

――早い時期からダービーを意識されてきた馬ですが、いよいよダービーですね
矢作「そうですね。よくここまで来たな、と思っています」

――皐月賞の前に『久しぶりに緊張しています』と話していました。今の緊張感は?
矢作「皐月賞の後に言ったように、あくまでも挑戦者なので。今回は結構気楽に楽しんできています」

――皐月賞を振り返ってください
矢作「うちの馬自体はいいレースをしたと思います。素直に勝った馬が強かったな、と思っています」

――皐月賞までの4戦、次々と課題を克服したように思いますが?
矢作「そうですね。センスの高さも能力の一つだと思うので。1回1回、レースを経験するごとに上積みがあったのでは、と感じています」

――皐月賞2着を踏まえて、その後の調整で主眼を置いたことは?
矢作「ダービーだからといって特別なことは出来ないので、一つ一つ今までやってきたことの精度を高めて、馬が現在持っているポテンシャルを最大限引き出せるように。それだけを考えてやってきました」

――皐月賞前の段階で、まだこの馬は7、8分だろうと話していました
矢作「まだ7、8分だと思います」

――ダービーをディープブリランテで勝った経験は生きていますか?
矢作「それは非常に大きいと思います。ダービーというレースは全てのホースマンが目標とするレースです。何か一つでもピースが欠けると勝てない。ブリランテで勝った時もそれを感じました。ピースが一つでも欠けることのないようにやってきたつもりです」

――今朝の追い切りは?
矢作「今日は反応を見る程度でやりすぎないように、ということでした。今週、しっかり負荷をかけたので、今朝の体を見て判断しました。本当にいい調教ができたと思います。リードホースの騎乗者が僕が要求したラップを正確に刻んでくれたので、非常に満足できる調教でした」

――皐月賞の時より、手ごたえは上ですか?
矢作「相手が強いので、それはどうでしょうか。でも、最初から春は5月31日を目標に厩舎スタッフ一丸となって祐一くんも一緒になってやってきたんで。それに向けてやれる仕事は出来たかな、という手ごたえは感じています」

――馬体重の数字も安定しています
矢作「今回、多少は減ると思いますがそんなに大きな増減はないと思っています」

――ダービーはどんなレースをイメージしていますか?
矢作「イメージしているのは直線で並んで叩きあいになるというレースになってくれればな、と思っていますけれど。基本的に作戦については一流ジョッキーなのでジョッキーに任せます。後は当日、馬場状態と枠順を見て細かな打ち合わせを祐一くんとしたいな、と思っています」

――現時点でピースは全て揃ったとお思いですか?
矢作「ギリギリまで究極の仕上げをしなければ勝てないし、かといって一線を越えてはいけない。99.9ならいいけれど、100.1になってはいけない。そういう気持ちで今日の追い切りに臨みましたけれど、それがしっかり出来たと思っています」

――ダービーに向けての抱負を
矢作「僕だけではなくて、誰もが勝ちたいレースですから。勝つために精一杯やってきたつもりです。後は天命を待つだけという気持ちです。頑張りますので、当日応援よろしくお願いいたします」

リアルスティールに騎乗予定の福永祐一騎手

――皐月賞では正攻法の競馬でした
福永「枠もスタートも良かったので、中山2000mを勝てる競馬をしたつもりでしたが、1頭強い馬がいました。すごくスムーズな競馬が出来ましたし、馬も脚がたまっていたのでこれならいけるんじゃないかな、と思っていたんですが。仕方ないですね、もっと走る馬がいたので」

――ここまでの成長は?
福永「劇的な大きな成長はありませんが、ちょっとずつ良くなっているように感じます。デビュー戦の勝ち方が良かったのでダービーというか、GIを狙える馬だと思っていました。その後も順調に過程を踏んで、皐月賞からダービーとGIに出走出来ているので。順調に来れていると思います。最初から乗せてもらっているので、馬の変化や成長を一番近いところで感じさせてもらっています。徐々に良くなっていますがまだ良くなる余地は残っています。今の完成度が何パーセントかと聞かれると、100%がどこなのか分からないので何とも言えませんが。ほんとに1戦1戦良くなっています。皐月賞の時も調子は良かったですが、さらに動ける状態になっていると思います」

――先週はしっかりと追われました
福永「いつもレースの1週前は強い追い切りをかけ、当該週は馬なりくらいで、というのがパターンなので。予定どおりの調教を消化できていると思います。今朝も良かったですよ。先行馬を見ながらの内容で、タイムも内容も調教師の指示どおりだったと思います。乗っていた感触も非常に良かったですし、体の切れも良かったと思います」

――今回はどのようなイメージで騎乗しますか?
福永「中山の2000mとはコース形態も距離も違います。大きい競馬場なので、中山の2000よりは考えることは少ないと思っています。直線が長いので最後の末脚を生かせる競馬ができればな、と思っています」

――どのような気持ちで挑みますか?
福永「(これまでのダービーで)あれこれいろいろやってきましたけれど、勝っていないので。いつもどおり行ければいいかな、と思っています」

――最後に抱負を
福永「今年も有力馬で参戦することができました。こういうチャンスが続くものではない、というのは自覚しています。馬自身の体調は良く、現時点でスタッフや牧場と連携して出来る限り最大のことができているので。後は無事にゲートインしていい結果を出すだけだと思います。最後のバトンを受け取って一番いい形でゴールできればと思っています」
(取材・写真:花岡貴子)

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