宝塚記念を制した
ラブリーデイは29日、栗東トレセンの自厩舎で過ごした。
「いつもどおり、レース後に特に変わった様子はありません」と担当の山元助手。昨年末からほぼ月一走のペースでコンスタントに走り、
宝塚記念は8戦目であったが特に疲れた様子はみせていないそうだ。
「まったくへこたれたところがありません。タフですね」
宝塚記念は大外枠からの発走。隣はゲート先入れの
ゴールドシップだったが、陣営はとくに気にしてはいなかった。
「
ラブリーデイはもともとスタートがいい馬なので、隣の馬の様子には惑わされないと思っていました。ゲートが開いた直後、内側にスペースができた分だけスッと内に入り進路がとれた。無駄な脚を使わずに済みました。結果的にはこれらはすべていいほうに結びつきました」
年を重ねるにつれ、精神面に落ち着きが出たのもよかった。
「もともと前向きで真面目な性格なんです。でも、かつてはそれが災いして口向きの悪さや無駄なイレ込みに繋がっていました。ときにはそれが原因で口角を切ることもあり、余計にイライラしてしまうと悪循環に陥ったこともあります。でも、いまは落ち着きが出たぶん、悪循環は解消されてレースで力を出せるようになりました。根が真面目なので一生懸命走ってくれますね」
山元助手は担当馬がGIを制するのは初めて。
「自分の担当馬がGIを勝ったことには驚きましたが、ずっといい競馬をしていましたし、いつ勝ってもおかしくないとは思っていましたよ。
鳴尾記念でも強い勝ち方をしてくれましたし、阪神は合っていますからね」
ちなみに山元助手の父はかつて
ステイゴールドを担当した山元重治元厩務員。
ステイゴールドは国内GIは未勝利だった。
「
ステイゴールドが制したGIは
香港ヴァーズだけ。
ドバイシーマクラシックを勝ちましたが、当時は国際G2。
宝塚記念は4回挑戦して2着が最高でしたしね。この勝利をオヤジがすごく喜んでくれました。親孝行できました(笑)」
(取材・写真:花岡貴子)