出走16頭中8番人気の低評価。
葵Sを豪快に差し切った
ジャストドゥイングの走りは、果たして本物なのだろうか? 2歳時は芝1800mで2勝を挙げ、クラシック候補とまで呼ばれた存在。初のス
プリント戦でのVに、疑問視する声があっても何ら不思議はない。
だが、番頭の白倉助手は、レース前から確かな手応えを感じていたと言う。「デビュー時は能力で千八をこなしていましたが、随所に折り合いを欠く場面もありましたから。最近の競馬を見ていると、短距離の方がいいと思っていました」。
血統的な裏付けもあった。母の
ストラテジーは全4勝が芝1200m。開業間もない中竹厩舎の屋台骨を支えた。「短距離のビュンと行く馬でね。普段は素直でおとなしかったけど、競馬に行くとスイッチが入る馬だった。そういうところはよく似ているね」。母譲りの性格がス
プリント戦で開花した。
短期放牧明けだが、調整は順調。「緩むこともなく、いい感じで帰ってきた。先週追っているし、直前のひと追いで態勢は整うと思います」。走るフォームはまだ粗削りだが、500キロを優に超す巨体は大物感が漂う。「
パワーがあるので、力を要する中京の芝は合うと思う」と仕上げ人は期待感を口にする。
古馬の壁は厚いが、ハンデ53キロは魅力。「早くからここを目標にしてきましたからね。いい競馬ができるようなら、先々が楽しみになる」。馬名の意味は“やるしかない”。若々しい走りで、真っ向勝負を挑む。
提供:デイリースポーツ