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イギリスで騎乗した北村宏司騎手「本当に良い経験になりました」

  • 2015年07月01日(水) 18時30分
 日本からスピルバーグスーパームーンが参戦したロイヤルアスコット開催中の6月17日(水)のアスコット競馬場第6レース、サンドリガムハンデキャップ(リステッド・芝1600m)に出走したリアルトラ号に北村宏司騎手が騎乗した。イギリスでレースに騎乗した感想や、ロイヤルアスコット開催の印象について、北村宏司騎手に話を聞いた。

「今回は勉強を兼ねて、スピルバーグのレースを観戦するためにイギリスに行きました。前の週にもイギリスに行っていて、その時にニューマーケットでスピルバーグの調教に乗りました。競馬の週の水曜の朝は、スーパームーンの調教にも騎乗しています。以前、ニューマーケット自体には行ったことがあったのですが、その時には馬には乗りませんでした。馬の息遣いや走り方など、実際に乗ってみないとわからないことがありましたので、今回ニューマーケットで調教に騎乗できたのは良い経験になりました。

 日本と違って時計がわかるわけでもないですし、馬場コンディションがいつも違います。技術面や馬を見る目、乗った感覚など、それを試されるような調教コースですから、よく馬を観察して、頭を使って調教をする必要のあるコースではないかと思いました。コースもいろいろなバリエーションがありますし、トラックの状況も様々です。それらのどの部分をどのくらいの速さで走らせるかなど複雑なアレンジができますから、それだけに難しい部分もあるのではないかとも感じました。

 ロイヤルアスコット開催には、初日の火曜日から競馬場に足を運びました。レースコース自体も素晴らしいですし、伝統と格式のある開催ということで、集まってくるお客様の雰囲気も違いましたし、出走する馬たちも磨き上げられているという印象を受けました。ジョッキーたちもたくさん集まってきていて、結構ワクワクしましたね。ですから、今回関係者のご厚意もあって、リアルトラの騎乗依頼を受けた時には、とても嬉しくて興奮しました。

 リアルトラの過去のレースは見ましたが、跨ったのはパドックが初めてでした。アスコット自体も乗るのは初めてでしたし、やはり見ているのと実際に馬に乗って目に映る景色は全く違いました。距離はギリギリだと言われていましたし、スタートが決まったこともあって、最後はバテてしまいました。結果(17頭立て14着)は残念でしたけど、レースの流れを体感することができましたし、本当に良い経験になりました。

 リアルトラのレースがプリンスオブウェールズS(GI)の2つ後でしたから、スピルバーグの競馬はジョッキールームで観戦する形になりました。パドックで見る限り、スピルバーグの調子は良さそうでしたね。6着でしたが、よく頑張っていたと思います。充実した数日間を過ごせましたし、またチャンスがあれば是非、海外で騎乗したいですね」(取材・写真:佐々木祥恵)

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