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柳都S

  • 2008年08月22日(金) 12時50分
 差しタイプが多く、あまり速くなりそうもない展開。ここ2戦ともに1000m通過60秒台の流れを2〜3番手で追走し、負けてはいるものの1800mを1分50秒7、1700mを1分43秒9で乗り切っている西のダイショウジェットに注目。地味なタイプでクラスが上がってから人気の中心になることはないが、今年に入ってダート1700m、1800mの走破時計を連続して更新している。

 この組み合わせだと、早めに動ける自在性とスピードの裏付けがもっとも重要。というのは、相変わらず新潟は「広いコース」と形容され、そう信じて疑わない陣営が多いが、ダートは1周1472m。これは同時開催の札幌の1487mや、小倉の1445mとほとんど同じ。偏平コースで横に長いから、札幌や小倉や福島よりも、コーナーのきつい「小回りコース」ともいえる。なおかつ、ダートコースの幅員20mは、JRA10場の中でもっとも狭い(小倉は24m)コースの1つで、少しも広くなどないのである。偏平だから、ダートの直線は354mあるが、小倉が291mなので、差はたった63mしかない。

 まして現在のダートは、時計が速い。ときに追い込み競馬になるケースはもちろんあるが、実際には圧倒的に「先行型」向きであることを、先行ダイショウジェットは生かしたい。

 4走前、東京ダート1600mの麦秋S。このとき今回も対戦するパピヨンシチーが1分35秒0。先行ウエスタンマックスも1分35秒0。ダイショウジェットは1分35秒1の4着でわずかに遅れをとったが、珍しく中団に置かれ、直線はさばきにくいラチ沿い。明らかに脚を余しての前出2頭との0.1秒差だった(クビ+クビ)。

 ここ2戦より確実にデキは上昇カーブ。早めスパートなら、逆転可能だろう。

 マイネルアワグラス(マイネルチャールズの全兄)のパワーと切れは怖いが、同馬は差し馬。一歩前にいるはずの、自在型ダイショウジェットから入りたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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