ジャパンCウィーク、毎年、世界からどのレベルの馬たちが参集するか、最大の関心事です。
世界の競馬イベントと言えば、1984年にスタートした米国のブリーダーズカップがあり、これを追うように96年、ドバイワールドカップが創設されました。
片や米国、片や中東のドバイ、古い伝統を誇る欧州最大レースの凱旋門賞を横目に、強烈な綱引きが繰り広げられています。
ドバイは、ワールドカップを核にエミレーツワールドシリーズの中に世界中の大レースを取り込み、年間を通しての一大イベントにしようと手を広げてきました。今年からこのシリーズに凱旋門賞も加わっています。
こうした世界の動きの中、ジャパンCおよびジャパンCダートがどういう展開になっていくのか、注目せざるを得ない情況です。
日本からは、ブリーダーズカップよりもドバイの各レースへの挑戦が盛んで、この春はトゥザヴィクトリー、ステイゴールドが良績を上げ、世界のステージへの光明を見い出した年にしてくれました。
2つのジャパンCのうち、今年は特に注目したいのは、ダートに挑戦するキングオブタラ、アエスクラップの存在です。フランス、ドイツのこの2頭はダートは未経験。ドバイや米国のBCというダートの最高峰を狙って芝が主流の欧州馬が挑戦する流れの中、ジャパンCダートへの参戦は、様々な意味を含んでいるように思えてなりません。
また、日本馬が世界進出を考えるとき、ジャパンCダートをひとつの通過点とするケースは、かなり有効ではないかとも見られます。例えば、クロフネが、レギュラーメンバーがここで結果を出すことで、この先への光明が見えてくることになります。まして、米国の強豪リドパレスが参戦しているのです。今年は、ジャパンCダートの持つ意味が大きく、楽しみになりました。