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ジャパンCダート

  • 2001年11月23日(金) 12時03分
 圧倒的なスケールを誇るクロフネに期待して大丈夫だろう。前走、驚異の1分33秒3。最後はほとんど馬なりで、武豊騎手は股間から後ろをうかがい、もう手綱をゆるめていた。ひょっとして接近する馬がいて、気合をつけていれば、芝の持ち時計1分33秒0を上回っていたのではないか。1分32秒台で乗り切ってしまう能力があるのではないか、と思わせた。従来のレコードは、1分34秒5である。

 死角がないこともない。3歳馬のNHKマイルCは過去6回、1分32秒〜33秒台で激走した連対馬は12頭いるが、その次走で勝った馬は1頭もいない。クロフネ自身もそうだったのだが、レースがちがうとはいえ、3歳馬が1600mを1分33秒前後で走ってしまったあと、という点では同じ。目に見えない反動があるかもしれない。馬なり圧勝だったので大丈夫とは思えるが、マイルを快時計で勝った次走は必ず凡走するというのは古馬も同じ。先週のゼンノエルシドもそうだった。これは覚えておきたい。

 クロフネの可能性を考えると、芝の2000mを1分58秒6で独走なのだから、ダートでも同じ時計で走れるこの馬、ダート2100mを2分05秒前後で乗り切れるのではないだろうか。

 相手は米G1の勝ち馬リドパレスと、昨年よりむしろ好状態のウイングアロー。未知の魅力を買ってミラクルオペラまで。相手をしぼる一戦と考えた。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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