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BSN賞

  • 2008年09月05日(金) 18時30分
 7歳ゼンノコーラル(父エルコンドルパサー)は、これまで30戦[6-5-2-17]。3走前にはオープン特別を勝っているほどだが、6勝はすべて1番人気ではないとき。というより、追い込み一手の危なっかしいタイプだから、人気の中心にはめったにならない。また、今回もそうであるように、調教ではあまり動かない。だが、ポン駆けはOK。

 おそらく信頼性を欠くのと、意外性を秘めるのはファミリーの特徴だろう。母スロクルージュは16番人気の皐月賞でトウカイテイオーの2着に入ったシャコーグレイドの半姉。また、単勝350倍超で日経賞を勝ったテンジンショウグンの半姉でもある。

 ゼンノコーラルはずっとダート1600〜2000mにしか出走したことがなかったが、7歳の今年1月、連闘でダート1200mに出走(除外されて優先権を取るつもりだった)。

 当然、16頭立てブービー人気で単勝54倍。ところが、出負けして最後方追走から、上がり35.7秒で直線一気。初のダート1200mを1分10秒2で楽勝してみせた。

 まだそれでも半信半疑の評価だった次走は3月の千葉S(OP)。重馬場で先行馬も止まらない高速ダートを1分09秒5。このときも最後方から直線だけ外に出してなんと、上がり34.7秒。フロックでも、たまたまツボにはまったわけでもなかったのである。前々走のダート1400mはなし崩しになって4着止まり。さらに前走のダート1200mは、馬群にもまれてスパートのタイミングをつかめず(追い込み一手だから仕方がない面がある)、そのうえレースは行った切りの決着。

 立て直してきた今回もこういうタイプだから、みんな半信半疑は当然。だが、Hペースは見えている。内田博騎手を配してきたぐらいで、デキは決して悪くない。はまれば…というより、まともに能力が発揮できるなら爆発力は断然上だろう。バンブーエール、ダイワエンパイアを本戦に、穴はサープラスシンガー、ワキノカイザー。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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