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年度代表馬の行方

  • 2001年12月06日(木) 00時00分
 そろそろ、年度代表馬の行方が気になる時期になりました。

 今年は今まで、G1・2勝馬が4頭もいます。トロットスター、テイエムオーシャン、クロフネ、ジャングルポケットです。残る有馬記念の結果如何では、もう一頭加わるかもしれません。特に、春の天皇賞馬テイエムオペラオーがラスト・ランを飾り、大記録達成にでもなれば、その行方は混沌としてきます。各カテゴリーのレース体系が確立されている現在、同じG1競走と言っても、どのカテゴリーがその年一番目立っていたか、比較がむずかしいケースもありましょう。

 以前は、旧八大競争の内容が優先されていました。これは誰の目にもわかりやすい選択でした。ところが、98年にタイキシャトルが選ばれてからというもの、そうした考え方に一石が投じられ、その翌年のエルコンドルパサーに連動されました。日本の競馬も国際舞台を意識しなければならない時代に入ったのです。

 安田記念、マイルチャンピオンシップだけでは選ばれなかったタイキシャトルに、ジャック・ル・マロワ賞が加わったことで、マイラーが年度代表馬に選ばれるというエポックメイキングは、確かに新しい流れを生みました。

 国際レイティングという見方も、少しずつ重く見られるようになり、世界的視野に立たないことには、競馬も面白くないという成り行きです。

 こうした背景は、もしかしたら日本の競馬のこれから向かっていく道筋なのでしょう。

 去年の年度代表馬テイエムオペラオーは文句のないところでしたが、さて、今年はどう考えたらいいのでしょう。4年連続ジャパンCを勝った日本馬の国際的評価がどれほどのものなのか、ジャパンCを優勝した年度代表馬は、シンボリルドルフ、テイエムオペラオーだけというこれまでの流れに大きく影響することにもなるでしょう。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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