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最終週の2歳戦

  • 2001年12月13日(木) 00時00分
 有馬記念の顔ぶれが見えてきた今、その瞬間はそれなりの気分になるとはいえ、今年はわくわくするようなことはありません。どうも香港の国際レース、そして、最終週の2歳戦の方が話題性があり、競馬は先の楽しみの無いレースでは面白くありません。

 まず、香港。G1馬4頭を含む6頭もの遠征とは恐れ入りました。今や国際レースの魅力に勝るものはないということです。

 この香港、そしてシンガポール、さらに西へ行ってドバイ、それに日本を結んだアジアサーキットという構想があり、ドバイワールドカップを発展させたプランは、少しずつ現実味をおびています。

 伝統の浅い地域の方が、思い切ったことが出来るということでしょうか。もしかしたら、こうした競馬の大波は、あっという間に現実を飲み込んでしまうのかも知れず、香港での日本馬の成績は、今後に大きな意味を持つようになるような気がしています。

 それから、2歳戦。昔は朝日杯が終われば、もう来春に思いは移っていたものでした。
 ところが、本当の見所は最終週。ラジオたんぱ杯2歳SとホープフルSで何が頭角をあらわすかに関心が移っています。それぞれの2000m戦こそ、来春への期待に結びつくものという観念で一致しているといってもいいでしょう。

 昨年は、ラジオたんぱ杯組からジャングルポケット、クロフネというG12勝馬が出てきました。それに引きかえ、朝日杯の覇者は、去年のメジロベイリーからさかのぼることフジキセキに至るまで7年間、3歳の春を無事に迎えたものはただの一頭もいないという有り様です。これでは、どうしようもありません。アドマイヤドンに対して、アドマイヤマックス、さらには武豊のモノポライザーといったところが早くも立候補していますが、これらが最終週でどんな結果を出すか、これならわくわくするというものです。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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