今週は中山芝1600mで朝日杯FSが行われますが、このレースについては
競馬総合チャンネルの「今週の調教Gメン」で取り上げたいと思います。
今週注目したいのは先週から開幕した中京の芝1200m。実はこの条件でポリトラック追い切り馬が激走を見せています。
通常なら美浦坂路調教馬や坂路で本数多い調教を消化している馬が好走するこの条件ですが「こんな本数少ないのに?」というポリトラック追いも好走したので正直驚きました。
そこで全4鞍をポリトラック追い切りをした馬中心に回顧していきたいと思います。
【1日目 9R
3歳上500万下】
ナリタアタッカー 18番人気14着
開催がスタートして最初の芝1200mです。勝ったのは坂路主体のメイカで3着には美浦坂路調教馬のレオブルース。P追い馬として唯一の出走だったナリタアタッカーは見せ場のないレース内容だったので、この時点では全くP追いを気にしていませんでした。
【2日目 6R
2歳新馬】
ネリネ 11番人気3着
オークスコール 17番人気17着
ここでP追いのネリネが中団から脚を伸ばす形で3着。特に勝ち時計が速いわけでもなく、P追い馬に向く硬めの馬場でもなさそうだったので、うまく立ち回っての結果だろうということで、この時点でもP追いに調教適性があるとは感じていませんでした。
【2日目 9R
3歳上500万下】
シベリアンヒート 5番人気1着
マウントキング 7番人気3着
ノゾミヒカル 14番人気12着
3頭しか出走していないP追いが1着と3着。昨年の開幕週に同クラスで行われたレースが1分8秒台だったことを考えると、決して速いわけではありません。しかし人気よりも着順を上げているわけですから、時計は速くなくても美浦のポリトラック馬場が合っているのが今の中京の芝と解釈してよいのでしょう。
【2日目 12R
伊吹山特別】
エフテーストライク 7番人気1着
セイウンバリュー 2番人気2着
9RでP追いに対する免疫ができた状態で迎えた12R。ただこの2頭の調教タイプが標準少めトラックと軽目トラックと本数の少ない調教だったため「いくらP追いでも本数が足りない」と軽視してしまいました。
そうしたら馬連決着で5810円。本数は全く関係なく、調教欄の最終追い切りが「P」であれば馬券に絡む確率は非常に高いということです。
ちなみに先週の中京芝1200mに出走したP追い馬の成績は[2-1-2-3]で単勝回収率354%、複勝回収率303%ととんでもない数字になってしまいました。
最後は阪神カップが行われる阪神芝1400mについて簡単に解説しておきましょう。
昨年の1〜3着は坂路調教馬でしたが、先週の3連単400万馬券となった
六甲アイランドSも2〜4着が坂路調教馬でした。
その2〜4着はすべて本数が多い「標準多め坂路」でしたから、昨年よりも馬場が重い印象のある今年の阪神芝には坂路調教馬でも本数が多い標準多め坂路やスパルタ坂路といった調教タイプが好走すると思います。
調教Gメンとは?
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論。それぞれのコースに必要な無酸素運動と有酸素運動の量やバランスを見極め、それに最も適した調教をしている馬を狙う馬券術。競馬新聞の調教欄に記載されている調教場所、調教本数、脚色(例:一杯)を確認するだけでOK。
調教コース&調教タイプの考え方
調教コースが「坂路」、調教タイプが「一杯平均」の馬は「
一杯平均坂路」に分類される。
調教コース一覧
【トラック】 ウッド、芝、ダートでの調教の本数が全体の8割以上の場合。有酸素運動の強化。
【坂路】 坂路での調教の本数が全体の8割以上の場合。無酸素運動の強化。
【併用】 トラックと坂路の併用で、どちらかの調教本数が全体の3割以上の場合。有無酸素をバランス良く強化。
【トラック主体】 トラックと坂路の併用で、坂路調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。有酸素運動寄り。
【坂路主体】 トラックと坂路の併用で、トラック調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。無酸素運動寄り。
調教タイプ一覧&イメージ図
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