先週で阪神、中京の開催は終了しましたが、中山は継続開催になりますから今週末の馬券に役立てるという意味で5回中山の回顧を書きたいと思います。
顕著な傾向として感じたのは、中山ダート1200mにおける森厩舎の大活躍。2008年から新設された
カペラSをレコード勝ちした
ビクトリーテツニー(単勝1070円)をはじめとして、
仲冬Sでは
ガブリン(単勝750円)も勝ちました。
5回中山ダート1200mに出走した7頭の成績は[2-1-1-3]で複勝回収率296%と驚異的な数字を残しました。森厩舎の調教は坂路で行われるのが基本ですから、幅広い解釈をすれば坂路調教馬に有利な馬場ということです。
ひと頃は逃げた馬が止まらないようなダートでしたが、5回中山では平均ペースで流れれば、自然と前が止まって最後の直線で坂をしっかり駆け上がる脚力のある馬が突っ込んできます。それが坂路調教馬ということなのでしょう。
ダート1800mではポリトラック追いの好走が目立ちました。2日目の3歳上1000万下では1〜3着までP追いが独占、3連複12790円という配当がありましたし、P追いのボックス馬券は簡単に高配当を的中する買い方と言えます。
また有馬記念ではP追いの好走はありませんでしたが、同日に行われたグッドラックハンデでは6番人気のP追い
アサティスボーイが勝ち馬とクビ差の2着と好走しているだけに、まだまだ中山芝はP追い有利だと判断できます。
もちろん中山金杯もP追いが有利になるでしょう。2008年はP追いの
エアシェイディ、
メイショウレガーロが2着、3着しています。4頭の該当馬がいて、そのうち半分が馬券に絡んでいるのですから、適性がないわけがありません。
詳しい中山金杯の調教解説は
競馬総合チャンネルの「速報!調教Gメン」で行いますが、P追いが鍵を握ることは間違いありません。
通常なら開催が終了した競馬場を回顧することはありませんが、中京に関しては年明け早々の1月10日から開催されるので、その参考になる条件を取り上げておきます。
まずポリトラック追いが好走していた芝1200mですが、この傾向は最終週まで続いたと思います。馬券に絡んだのは下記2頭しかいませんが、複勝回収率は140%と馬券になる調教パターンであることは間違いありません。
中京日経賞
モンテミウ 10番人気2着 複勝710円
3歳上500万下
クリールバレット 8番人気3着 複勝690円
悔しいのは3歳上500万下で6着に敗れた
ケイアイアストン。抜群の手応えで4角を回りましたが、中途半端に馬場が悪い場所を通って伸び切ることができませんでした。馬券に絡んだ馬も含めて速い上がりを使うことが苦手なので、
尾張Sのように外から34秒前半の末脚を使われると伸び負けしてしまいます。
しかし2009年1月は先週まで行われたBコースからCコースに変更しての開催スタートとなりますので、外伸び馬場ということはないでしょう。ですから開幕週から積極的にP追いを狙っていき、外伸びの馬場になれば尾張Sを勝ったヘイローフジのような一杯平均系統の末脚切れる馬を狙えばよいはずです。
続いてレース数が多いダート1700mでは軽目や標準少めといった調教本数が少ない馬の凡走が目立ち、人気薄の標準併用の好走が目立ちました。
樅の木賞
キクノアポロ 7番人気1着 単勝1760円
3歳上500万下
オシャレキング 7番人気1着 単勝2230円
また一杯平均はトラック、坂路関わらず好走。特に5日目2歳未勝利では1〜3着まで一杯平均トラックが独占して3連複5370円という配当もありました。
ただしこの傾向が年明けでも続くかどうかは「凍結防止剤」の散布の有無にかかっているでしょう。これに関しては開催週のJRAの馬場情報で発表していると思いますので、確認して散布されていないようであれば、調教量豊富な馬を狙えばよいでしょう。
調教Gメンとは?
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論。それぞれのコースに必要な無酸素運動と有酸素運動の量やバランスを見極め、それに最も適した調教をしている馬を狙う馬券術。競馬新聞の調教欄に記載されている調教場所、調教本数、脚色(例:一杯)を確認するだけでOK。
調教コース&調教タイプの考え方
調教コースが「坂路」、調教タイプが「一杯平均」の馬は「
一杯平均坂路」に分類される。
調教コース一覧
【トラック】 ウッド、芝、ダートでの調教の本数が全体の8割以上の場合。有酸素運動の強化。
【坂路】 坂路での調教の本数が全体の8割以上の場合。無酸素運動の強化。
【併用】 トラックと坂路の併用で、どちらかの調教本数が全体の3割以上の場合。有無酸素をバランス良く強化。
【トラック主体】 トラックと坂路の併用で、坂路調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。有酸素運動寄り。
【坂路主体】 トラックと坂路の併用で、トラック調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。無酸素運動寄り。
調教タイプ一覧&イメージ図
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