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京都金杯

  • 2009年01月04日(日) 13時00分
 京都金杯1600mの過去9回の平均勝ち時計は「1分33秒7」。この時期だからそう高速決着でもない。同じ京都1600mのマイルCSのそれが「1分32秒7」だから、なるほどという時計でもある。GIIIのハンデ戦だからそういうレベルであると同時に、この時期だから多少は時計がかかることを示している。

 アドマイヤスバルは、そのマイルCSに挑戦して1分33秒0。0.4秒差で、マルカシェンク、ローレルゲレイロ、スズカフェニックスなどと並んで入線の善戦記録だった。時計通り、勝ち負けのレベルにはちょっと足りなかった。

 しかし、当時のアドマイヤスバルは単勝142倍の縁を切ったしんがり18番人気。それも当然、芝のレースに出走は初めて。ましてチャンピオンマイラー決定のGIだった。そのため前半はダッシュ一歩、押っつけ気味の追走だったことを考えると、上がり34.0秒での1分33秒0は特筆級だろう。最後は馬群を割って伸びている。今回も対戦するマルカシェンクと互角の内容は光る。

 もともとダート専用に使っていたぐらいだから、少し時計がかかる芝は大歓迎。枠順も外枠の方が合う。ハンデも1kg減。前進こそあって後退はない。

 相手筆頭はショウナンアルバ。前走は馬群の中でもまれ通し。その前の富士Sもインに詰まって明らかに脚を余している。幸い、この時期の京都の外回りは直線に向いて必ずバラけて内外に広がる。武豊騎手ももうケガは完全に治ったから、全能力発揮だろう。

 内枠を引いた人気馬2頭は、多少とも内の芝が荒れているので相手本線というより押さえに回し、シゲルフセルト、早めにスパートできるタマモサポートが相手妙味。コンゴウリキシオーも復調気配を見せる今回、のびのび走れる京都で(もともと小回りはダメ)、単騎濃厚。スランプ脱出の粘り込みがある。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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