あけましておめでとうございます。

　本年はより一層、皆様に調教Gメンをご理解いただき、馬券検討のお役に立てるように努力して参りたいと思いますので、よろしくお願い致します。

　さて2009年のスタートは例年と同じく中山、京都の開催。

　初日には中山芝2000mで金杯が行われ、競馬総合チャンネルの速報!調教Gメンで予想したように1着が坂路調教馬のアドマイヤフジ、2着3着はトラック調教馬のヤマニンキングリー、ミヤビランベリという結果に終わりました。

　続く2日目の4歳上1000万下の芝2000mでも坂路調教馬コンベンションが7番人気2着という結果を残しており、昨年の同時期とほぼ同じ調教傾向が出ているため、今週行われる3歳牝馬重賞のフェアリーSでも昨年の1回中山芝1600mの調教傾向を重視すればよいでしょう。

　そこで注目したいのは昨年と今年のジュニアカップ。「芝1600mの3歳戦」というカテゴリーではフェアリーSと全く同じなので好走した馬の調教タイプが非常に参考になります。

　2008年の勝ち馬スマートファルコンは南W追い、今年の勝ち馬アドバンスヘイローはP追いとトラック追い。そしてどちらのレースも1番人気が坂路調教馬で2着(オーロマイスター)、3着(サンカルロ)と勝つことができませんでした。

　トラックというだけなら該当馬も多くなりますが、2頭の勝ち馬にもうひとつ共通しているのが、

スマートファルコン　12.4秒
アドバンスヘイロー　11.5秒
※インターネット馬三郎より抜粋

　とラスト1Fが12.4秒以下の鋭い伸びを見せていました。

　よってフェアリーSはトラック追いでラスト1Fが12.4秒以下で最終追い切りを終えた馬に注目してみたいと思います。

　また3日目に行われるニューイヤーSも芝1600mで行われますから、ここで上記調教条件の馬が好走していれば、フェアリーSでも好走する確率が増すでしょう。

　続いて京都。

　こちらは2日目に金杯が芝1600mで行われましたが、勝ったのは出走馬で唯一の標準多め坂路だったタマモサポート。

　個人的には初日の12R(芝1400m)で馬ナリ平均坂路だったグッドキララの圧勝で同じ調教タイプのヤマニンエマイユの評価を上げてしまい、馬券的中とはなりませんでしたが、やはり京都芝1600mは標準多め坂路なんだと痛感させられました。

　今週末も同じ距離で3歳重賞のシンザン記念が行われるので、今週こそは標準多め坂路を不動の本命に据えたいところですが、競馬総合チャンネルの速報!調教Gメンで過去の傾向も振り返りながら最終決断を下したいと思います。

　最後に京都のダート。

　ここで大活躍だったのが本数多く一杯に追われた調教タイプの「スパルタ」。

　その成績は、

[2-1-0-7]　単回収131％　複回収114％

　単複ともに100を超える回収率で、2日目の4歳上500万下のダート1400mではスパルタ坂路のキアーロとウレッコで決着して馬連10850円でした。

　また馬券にならなかった馬では1日目7Rの4歳上500万下ライコウテンユウが12番人気ながらメンバー最速の36.2秒という上がりを使っています。

　この開催は凍結防止剤を撒いているので、基本的に力のいる馬場になっています。

　これに能力が拮抗したメンバー構成というファクターが加われば、自然とレースの上がりが遅くなる展開になるため、ゴール前はスパルタ調教された馬が伸びてくるという状況になるわけです。

　「能力が拮抗したメンバー構成」については1番人気の単勝オッズを参考にしてください。

　例えば前記4歳上500万下で最終的に1番人気だったファイブスターは4.6倍でしたから、1番人気が3.5倍を超えるようなレースであれば、能力が拮抗していると判断してよいでしょう。


調教Gメンとは？
　調教をスポーツ科学的に分析した適性理論。それぞれのコースに必要な無酸素運動と有酸素運動の量やバランスを見極め、それに最も適した調教をしている馬を狙う馬券術。競馬新聞の調教欄に記載されている調教場所、調教本数、脚色(例：一杯)を確認するだけでOK。

調教コース＆調教タイプの考え方
　調教コースが「坂路」、調教タイプが「一杯平均」の馬は「一杯平均坂路」に分類される。

調教コース一覧
【トラック】　ウッド、芝、ダートでの調教の本数が全体の8割以上の場合。有酸素運動の強化。
【坂路】　坂路での調教の本数が全体の8割以上の場合。無酸素運動の強化。
【併用】　トラックと坂路の併用で、どちらかの調教本数が全体の3割以上の場合。有無酸素をバランス良く強化。
【トラック主体】　トラックと坂路の併用で、坂路調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。有酸素運動寄り。
【坂路主体】　トラックと坂路の併用で、トラック調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。無酸素運動寄り。

調教タイプ一覧＆イメージ図

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　どのコースで何本追い切っているか、好走時、凡走時の調教過程など、過去の調教パターンを比較することで、各馬の仕上がり具合をチェックすることできます。また、直前の追い切りパターンとレース結果と参照することで、今の馬場状態では坂路調教馬が有利、もしくはコース調教馬が有利など、調教タイプでの馬券検討が可能になります。この機会に是非、調教タイムを使ったレース検討の面白さを実感してください。

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