注目のカジノドライヴ(父マインシャフト)が、初めて関東圏に出走する。もう良く知られているように、米12fのベルモントSを制した06年のジャジル、07年の牝馬ラグズトゥリッチズの下。父はAPインディ産駒なので、姉とは配合面でもきわめて近い。
輸入して日本調教馬とはなったが、ベルモントS挑戦(結果、直前に取消)や、また秋にはBCクラシックにあえて出走したのも、果たすべき当然の役割だったろう。
しかし、兄や姉が6〜8戦のキャリアでベルモントSを制したのに対し、カジノドライヴは3歳春に2戦しただけ。BCクラシックに挑戦も、軽いレースを3つ勝っただけのキャリアだった。
いかに大物とはいえ、それは無理というもので、まして藤沢和調教師は未完成の若い3歳馬をレースに向け強引に仕上げるような流儀ではない。
こういう血統馬だから米のビッグレースに挑戦は請け負った役目だが、あくまで未来に向けて「やがては…」の経験だった。展望は4歳、5歳になって本物になってからの改めての米ビッグレースへの挑戦にある。
前走のJCダート。結果は失速の0.5秒差だが、古馬のエース格の叩き合い、しのぎ合いのゴール前だったから、負けてなお強し。パタッと止まらなかったから、遠征時より確実にひと回りたくましくなっている。ここは条件戦。確実に賞金加算、キャリアを積むためのレースだろう。確勝に近い。
問題は相手の順序。カジノドライヴの出方(勝ち方)によるが、なだめて進んでも早めスパートだろう。遠征を展望するとき、スローの競馬を覚えさせてはすべてがブチ壊しになってしまう。動いてくれると考えれば、バラけて切れの生きるスターシップに妙味。前々走、上がりは37.8秒でもレースをしたのは直線だけだった。相手は紛れる形がありえる。
同様に切れ味ならヒケを取らないワルキューレも侮れない。人気どころでは渋いパピヨンシチー。
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