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生産と競走

  • 2002年01月31日(木) 00時00分
 先日、恒例のJRA賞の授賞式がありました。祝賀パーティーは昨年から立食形式になり、自由に動き回れるので話が弾み、時間が足りないくらいでした。

 今回特に目を引いたのは、年度代表馬ジャングルポケットはじめ、最優秀2歳牡馬アドマイヤドン、最優秀4歳以上牝馬トゥザヴィクトリーと3頭を生産したノーザンファームの吉田勝己氏が、何度も紹介されていたことです。現在制作中の「海外G1レース年鑑」というビデオソフトの中で、吉田さんのインタビューを入れることになっており、この日にお願いしました。

 ドバイ、香港の国際競走で好成績を上げた一年だっただけに、セレクト・セールなどで力を入れてきた生産者の一人として、先行きに明るいものを感じ取った一年であったようでした。日本調教馬及び日本生産馬の海外での活躍は、単にそれだけのことではなく、海外のホースマンの目を日本産馬に向けさせる力となります。事実、北海道で行われる馬のセレクト・セールには、海外からの参加もあり、購入される頭数も増えてきました。海外に遠征して活躍することは、生産界にとって追い風になる部分もあるのです。

 種牡馬も繁殖牝馬も一流水準にあるので、こうした流れは当然のことと、吉田さんは胸を張っていました。

 私どもとしても、生産と競走の両面で注目されることはうれしいことです。この2つは競馬の両輪です。両方が良くなければ正しい姿とは考えていなかったもので、ついついこういう話には身を乗り出してしまうのです。

 ついでながら、さらなる希望を述べさせてもらうならば、日本のレースの国際的評価がもっと上がってほしいと思います。その為には、海外からどんどん強力馬が日本の国際レースに出走してくれることです。来やすい環境づくり、何があるか、どうすればいいかが大きなテーマになっていくでしょう。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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