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クラシックの足音

  • 2002年02月07日(木) 00時00分
 共同通信杯から、きさらぎ賞。クラシック前哨戦も確実に前へ進んでいます。早くから名のりを上げたものは、今はひと休み。3月が来るのをじっと待っています。
 クラシック戦線が面白くあるためには、初対戦の顔合わせがいつもそこにあるということではないでしょうか。なるべくなら、その対戦が無敗同士であることが望ましく、随所にそういう場面が見られる春は、自然盛り上がります。
 今年は、いま現在で3戦全勝の馬が4頭もいます。例年、冬枯れ状態に見える一月の京成杯やシンザン記念が、先行きの期待を抱くことの出来る勝ち馬が出現し、春の流れに厚みを加えてくれました。京成杯同着のヤマニンセラフィムとローマンエンパイア、シンザン記念のタニノギムレット、別路線を戦いながら負け知らずのモノポライザー、そして、共同通信杯では、シンザン記念2着のチアズシュタルクが順調に勝って、次の巻き返しを狙う位置を確保しました。
 これに2歳チャンピオンのアドマイヤドンが加わります。
 あと、きさらぎ賞でヒーローの座を目指すにふさわしいものが出現するかどうかですが、三月に入ってからの対戦が、今からわくわくするではありませんか。
 クラシック戦線は、こうした勝ち抜きの様相を呈するときに盛り上がります。
 以前は、これに東西対決というニュアンスも加わっていました。どっちが強いかというとき、所を変える両雄対決であれば、盛り上がり方は尚一層です。ところが、東西の距離が時間的に短縮され、遠征が常識化して、そういう期待感は薄れました。それに、西高東低が恒常化している現在、じっと成り行きを見守るしかありません。それよりも、勝ち抜き戦という競馬のスポーツ性を楽しむシーズンでしょう。きさらぎ賞で、また一頭有力馬の登場を願いましょう。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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