競輪
NZTは坂路ラスト1Fに注目
- 2009年04月07日(火) 15時00分
先週は中山でダービー卿チャレンジT、阪神で大阪杯と重賞が行われました。
ダービー卿については当コラムでも解説した「標準多め坂路」に注目。その調教タイプに該当したキャプテンベガは3着からアタマ差の4着に終わりました。
1着、2着にトラック調教馬が入り、調教適性の予想としては外した結果になりましたが、勝ち時計が1分33秒7と遅かったことや各馬の上がり時計に差がなかったことがトラック好走の要因ではないかと思います。
もう少し前が引っ張る展開になっていれば、先行馬の上がりが遅くなり、差してくる坂路調教馬の上がりが速くなって差せる展開になったのでは…、と悔しい思いです。
さて今週も中山芝1600mで重賞のニュージーランドTが行われます。
このレースも坂路調教馬が好成績を残していますが、その中でも「ラスト1Fに最速ラップを踏んでいる」馬が目立って結果を残しています。
以下は好走馬の坂路での追い切りを1Fごとのラップにしたもので、一番右のラップがラスト1Fの数字です。
2004年
1着シーキングザダイヤ／14.1-13.6-12.8-12.2
単勝140円
2005年
2着イヤダイヤダ／13.8-13.0-12.8-12.5
複勝780円
2006年
1着マイネルスケルツィ／13.8-12.9-12.6-12.3
単勝190円
2007年
1着トーホウレーサー／14.9-14.3-13.3-12.7
単勝5110円
2008年
2着エーシンフォワード／16.0-15.1-13.4-12.8
複勝380円
以上のように過去5年で毎年連対している調教パターンなのです。
2004年や2006年のように圧倒的支持を受けた1番人気がこのパターンに該当して平穏な結果になる場合もありますが、2005年や2007年のように波乱の立役者になることもあるだけに、この調教パターンに該当した馬は見逃すことはできません。
坂路のラスト1Fで最速ラップが踏めるというのは中山の最後の坂での追い比べで他馬よりも力強い脚が使えるということです。
まだまだ経験値も浅い3歳馬にとって坂路追い切りでのラスト1F最速ラップというのは非常に重要だということを物語った調教データでしょう。
中山ダートは先週の当コラムで一杯平均やスパルタといった「一杯に追われる」調教タイプの好走が目立ち「クッション砂が8.5�僂砲覆辰晋�果が表れてきた」と記したのですが、先週末の結果に関してはメンバー中で速い上がりを使うも差し切れず掲示板が精一杯というパターンが多くなりました。
発表こそ良で行われていた馬場ですが、週中にはかなりの雨量があったようなのでその影響が少なくともあったのではないでしょうか。
それを裏付ける結果として、馬場が乾き出したと思われる4日目の伏竜Sでは一杯平均トラックのメイショウダグザが勝ち馬からハナ、ハナの3着と好走しています。
今週は晴天が続くようですから、一杯平均系統が馬券圏内まで差し込んでくる可能性は十分です。
阪神では5日目に阪神牝馬S、6日目に桜花賞と牝馬のグレードレースがおこなれます。
桜花賞は競馬総合チャンネルの「今週の調教Gメン」や「速報!調教Gメン」で取り上げるとして、ここでは阪神牝馬Sについて触れておきましょう。
この時期の芝1400mとして行われるようになって今年が4年目の阪神牝馬S。過去3年の1〜3着の調教タイプは坂路、トラック、併用とあまり差はありません。
ただ「本数が少ない」調教タイプは、
2007年
ブルーメンブラット／標準少め坂路 4人気5着
2008年
ジョリーダンス／標準少めトラック主体 2人気5着
と人気でも着順を落とします。
特にジョリーダンスは2007年に勝っていますが、その時の調教タイプが標準トラックだったので、本数が弱化して負けたという印象があります。
今年の出走馬ではポルトフィーノが今週追い切りが1本だと標準少めが濃厚。
まして角居厩舎は阪神芝1400mで重賞で相性が悪く、過去の阪神牝馬Sでもディアデラノビアが1番人気3着、先日のフィリーズRでも1番人気ミクロコスモスが4着と人気通りの結果が出せていません。
よって今年の阪神牝馬Sは馬券的に非常に楽しめそうなレースです。
調教Gメンとは？
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論。それぞれのコースに必要な無酸素運動と有酸素運動の量やバランスを見極め、それに最も適した調教をしている馬を狙う馬券術。競馬新聞の調教欄に記載されている調教場所、調教本数、脚色(例：一杯)を確認するだけでOK。
調教コース＆調教タイプの考え方
調教コースが「坂路」、調教タイプが「一杯平均」の馬は「一杯平均坂路」に分類される。
調教コース一覧
【トラック】 ウッド、芝、ダートでの調教の本数が全体の8割以上の場合。有酸素運動の強化。
【坂路】 坂路での調教の本数が全体の8割以上の場合。無酸素運動の強化。
【併用】 トラックと坂路の併用で、どちらかの調教本数が全体の3割以上の場合。有無酸素をバランス良く強化。
【トラック主体】 トラックと坂路の併用で、坂路調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。有酸素運動寄り。
【坂路主体】 トラックと坂路の併用で、トラック調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。無酸素運動寄り。
調教タイプ一覧＆イメージ図
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どのコースで何本追い切っているか、好走時、凡走時の調教過程など、過去の調教パターンを比較することで、各馬の仕上がり具合をチェックすることできます。また、直前の追い切りパターンとレース結果と参照することで、今の馬場状態では坂路調教馬が有利、もしくはコース調教馬が有利など、調教タイプでの馬券検討が可能になります。この機会に是非、調教タイムを使ったレース検討の面白さを実感してください。
前日の23:59まで指名OK！「POGダービー」参加者どしどし受付中！
ダービー卿については当コラムでも解説した「標準多め坂路」に注目。その調教タイプに該当したキャプテンベガは3着からアタマ差の4着に終わりました。
1着、2着にトラック調教馬が入り、調教適性の予想としては外した結果になりましたが、勝ち時計が1分33秒7と遅かったことや各馬の上がり時計に差がなかったことがトラック好走の要因ではないかと思います。
もう少し前が引っ張る展開になっていれば、先行馬の上がりが遅くなり、差してくる坂路調教馬の上がりが速くなって差せる展開になったのでは…、と悔しい思いです。
さて今週も中山芝1600mで重賞のニュージーランドTが行われます。
このレースも坂路調教馬が好成績を残していますが、その中でも「ラスト1Fに最速ラップを踏んでいる」馬が目立って結果を残しています。
以下は好走馬の坂路での追い切りを1Fごとのラップにしたもので、一番右のラップがラスト1Fの数字です。
2004年
1着シーキングザダイヤ／14.1-13.6-12.8-12.2
単勝140円
2005年
2着イヤダイヤダ／13.8-13.0-12.8-12.5
複勝780円
2006年
1着マイネルスケルツィ／13.8-12.9-12.6-12.3
単勝190円
2007年
1着トーホウレーサー／14.9-14.3-13.3-12.7
単勝5110円
2008年
2着エーシンフォワード／16.0-15.1-13.4-12.8
複勝380円
以上のように過去5年で毎年連対している調教パターンなのです。
2004年や2006年のように圧倒的支持を受けた1番人気がこのパターンに該当して平穏な結果になる場合もありますが、2005年や2007年のように波乱の立役者になることもあるだけに、この調教パターンに該当した馬は見逃すことはできません。
坂路のラスト1Fで最速ラップが踏めるというのは中山の最後の坂での追い比べで他馬よりも力強い脚が使えるということです。
まだまだ経験値も浅い3歳馬にとって坂路追い切りでのラスト1F最速ラップというのは非常に重要だということを物語った調教データでしょう。
中山ダートは先週の当コラムで一杯平均やスパルタといった「一杯に追われる」調教タイプの好走が目立ち「クッション砂が8.5�僂砲覆辰晋�果が表れてきた」と記したのですが、先週末の結果に関してはメンバー中で速い上がりを使うも差し切れず掲示板が精一杯というパターンが多くなりました。
発表こそ良で行われていた馬場ですが、週中にはかなりの雨量があったようなのでその影響が少なくともあったのではないでしょうか。
それを裏付ける結果として、馬場が乾き出したと思われる4日目の伏竜Sでは一杯平均トラックのメイショウダグザが勝ち馬からハナ、ハナの3着と好走しています。
今週は晴天が続くようですから、一杯平均系統が馬券圏内まで差し込んでくる可能性は十分です。
阪神では5日目に阪神牝馬S、6日目に桜花賞と牝馬のグレードレースがおこなれます。
桜花賞は競馬総合チャンネルの「今週の調教Gメン」や「速報!調教Gメン」で取り上げるとして、ここでは阪神牝馬Sについて触れておきましょう。
この時期の芝1400mとして行われるようになって今年が4年目の阪神牝馬S。過去3年の1〜3着の調教タイプは坂路、トラック、併用とあまり差はありません。
ただ「本数が少ない」調教タイプは、
2007年
ブルーメンブラット／標準少め坂路 4人気5着
2008年
ジョリーダンス／標準少めトラック主体 2人気5着
と人気でも着順を落とします。
特にジョリーダンスは2007年に勝っていますが、その時の調教タイプが標準トラックだったので、本数が弱化して負けたという印象があります。
今年の出走馬ではポルトフィーノが今週追い切りが1本だと標準少めが濃厚。
まして角居厩舎は阪神芝1400mで重賞で相性が悪く、過去の阪神牝馬Sでもディアデラノビアが1番人気3着、先日のフィリーズRでも1番人気ミクロコスモスが4着と人気通りの結果が出せていません。
よって今年の阪神牝馬Sは馬券的に非常に楽しめそうなレースです。
調教Gメンとは？調教をスポーツ科学的に分析した適性理論。それぞれのコースに必要な無酸素運動と有酸素運動の量やバランスを見極め、それに最も適した調教をしている馬を狙う馬券術。競馬新聞の調教欄に記載されている調教場所、調教本数、脚色(例：一杯)を確認するだけでOK。
調教コース＆調教タイプの考え方調教コースが「坂路」、調教タイプが「一杯平均」の馬は「一杯平均坂路」に分類される。
調教コース一覧【トラック】 ウッド、芝、ダートでの調教の本数が全体の8割以上の場合。有酸素運動の強化。
【坂路】 坂路での調教の本数が全体の8割以上の場合。無酸素運動の強化。
【併用】 トラックと坂路の併用で、どちらかの調教本数が全体の3割以上の場合。有無酸素をバランス良く強化。
【トラック主体】 トラックと坂路の併用で、坂路調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。有酸素運動寄り。
【坂路主体】 トラックと坂路の併用で、トラック調教の本数が全体の2割以上3割未満の場合。無酸素運動寄り。
調教タイプ一覧＆イメージ図 netkeiba.comプレミアサービスはJRA全レースの調教を公開中！どのコースで何本追い切っているか、好走時、凡走時の調教過程など、過去の調教パターンを比較することで、各馬の仕上がり具合をチェックすることできます。また、直前の追い切りパターンとレース結果と参照することで、今の馬場状態では坂路調教馬が有利、もしくはコース調教馬が有利など、調教タイプでの馬券検討が可能になります。この機会に是非、調教タイムを使ったレース検討の面白さを実感してください。
前日の23:59まで指名OK！「POGダービー」参加者どしどし受付中！
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100％激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト：井内利彰ブログ
