期待どおり、豪華メンバーの揃った今年のフェブラリーSは、確実にこの先の見えてくる結果でした。
ペリエ騎手で連覇を狙ったノボトゥルーは3着、それでも昨年の勝ちタイムを上まわっていました。流れも向き、好位キープの理想的な競馬ができ、ラスト1ハロンの伸びも素晴らしくよく頑張ってくれたが、今年は2頭これより強い馬がいたとペリエ騎手は述べていました。彼の言うように、アグネスデジタル、トーシンブリザードのこの先は、ハッキリ視界がひらけています。
白井調教師は表彰式に向かう地下馬道でこう声を掛けてきました。ねえ、ちっとも変わらないんだ、レースの前と、どこに行ってもケロッとしている、大したものだと。
のちに海外のG1を勝ったタイキシャトルもエルコンドルパサーも、出世する前にはダートでキッチリ勝っていました。アグネスデジタルについては承知のとおり。とすると、世界に通用する馬は、芝もダートも関係なくオールマイティの強さを持っているものということになります。そしてどうやら、世界のステージを目指すなら、まずダートでチャンピオンになるのが必要条件のようです。
まずドバイへ。去年2着と大健闘したトゥザヴィクトリーが今年も遠征します。新時代の幕開けの役割を果たす彼女を、アグネスデジタルはフェブラリーSで目標にして走りました。ドバイワールドCで武豊騎手がどう彼女を走らせるか。アグネスの四位騎手にとっては、次もマークできるレースのかたちになればやりやすい筈です。去年のキャプテンスティーヴの立場にいると言えるのかどうか、そう考えてもおかしくないと思えるのがうれしいではありませんか。
そして国内では、地方のトーシンブリザードとトーホウエンペラーが交流重賞の主役となり、次なるドバイ遠征の夢を追いかけることになります。