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年長馬の活躍

  • 2002年02月28日(木) 00時00分
 トウカイポイントが中山記念を、アドマイヤコジーンが阪急杯を勝ったことで、ちょっと気になることがあります。この2頭はともに6歳馬。2月終了現在で3歳戦を除く重賞は16、そのうち6歳以上馬の勝利が10にもなりました。例年6歳馬の勝利は多いのですが、この中には7歳、8歳、9歳馬も各一頭ずつ含まれているのです。これは去年を上回るものです。年長馬の活躍には、それなりの意味もあるのですが、あの強い4歳世代はどうしたのでしょう。いつまでもこうだとは思いませんが、しばらくは気にとめて見ていきたいところです。

 それにしても、トウカイポイントの勝利は見事でした。いつも地下馬道から上がってくるときに暴れていた姿を思い出します。底力はありそうだし、でもあの気性では大成しないだろうと気になる馬でした。

 それが去年、春4戦したあと去勢され、その効果があって、復帰戦とその次の準オープンを2連勝、重賞初挑戦のカブトヤマ記念2着とレース振りが安定し、そのうち重賞を勝つ日もあるだろうと狙っていたのです。

 トウカイポイントは、平成10年盛岡でデビューし、3歳から中央で走っています。馬名の上にマル地のしるしがついています。

 中山記念でマル地馬の勝利といえば、昭和49年のハイセイコーがいますが、実にそれ以来の勝利という記録もつきました。

 激しい気性をコントロールしながら、色々な距離を走ってきましたが、1800mに限れば、5戦2勝で2着が3回と連対はパーフェクト。それでも、2500mの準オープンを勝ったり、マイル戦の勝利もあって、さすがトウカイテイオー産駒らしいオールマイティの力がありそうです。後藤調教師は、気性のことは年齢が解決してくれるでしょうと語っていました。年長馬の勝利には、その戦ってきた年月だけの、それぞれの事情があって、目立たない中にも光るものがあります。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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