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弥生賞

  • 2002年03月01日(金) 11時43分
 モノポライザーが熱発で回避してしまったが、本番の皐月賞には間に合うだろうから、かえって初対決が持ち越されただけ、4月の皐月賞の興味が増すと考えたい。

 いまのところ、3歳牡馬陣では、タニノギムレットと、モノポライザーが確実に一歩リードしている。両馬の主戦の武豊騎手のコメントのトーンもそんな感じで、実はいわれているほど混戦ではないかもしれない。

 ここでの注目はもちろん3連勝中のヤマニンセラフィムとローマンエンパイアだが、スロー必至の小回り2000m。他馬もほとんど差がない気がする。

 狙ってみたいのは、ブライアンズタイム産駒のタイムレスワールド。小柄で地味だが、ブライアンズタイム産駒は、ナリタブライアン、マヤノトップガン、サニーブライアンなど、みんな最初は地味で、そんなに評価の高い馬ではなかった。

 タイムレスワールドの初戦がスローの2000m、2戦目が体調一歩だった不良の1800m。ともに時計は平凡だが、とにかく勝負強く追って一気に伸びる鋭さがある。

 初戦、最後の1ハロン11秒6の決着だったが、まだ先頭の馬から2〜3馬身はあったのを、一気に1馬身以上抜け出している。タイムレスワールド自身の最後の1ハロンは、11秒を切っていたとみていい。

 小柄な馬体ゆえにシャープ、かつストライドは実に軽い。上がりの勝負になったとき、フルに爆発力が生きるだろう。もちろん相手は強いが、幸い頭数は多くない。馬群をさばく心配はなさそうだ。

 牝系はたまたまローマンエンパイアと同じコスマーの一族で、底力も成長力も十分。決してズブいタイプではない。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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