3つのトライアルを終えた桜花賞戦線は、ほぼ出走馬の顔ぶれが見えてきました。
断然、他を圧するものがいない、どうやら当日まで迷いそうです。混戦、混とん、どんな呼び方がふさわしいか考えています。
最近は、クラシック戦線の様相に合わせたそのレースのニックネームをつけることが少なくなりました。桜花賞やオークスのような牝馬クラシックにはつけにくくとも、皐月賞やダービーなら、なんとかなりそうです。レースを楽しく盛り上げるため、効果ある呼び方、そろそろあってもいいのではないでしょうか。
このあいだ乗ったタクシーの運転手さんが古い競馬ファンで、こんなことを述べていました。戦国ダービーなんて呼んだことがあったが、あの頃は楽しかったね。どれが東の大将でどれが西の大将と決め、次にのる騎手の品定めを一緒にする。どいつならきっと走ってくれるだろうなんてね、と。
たしかに、以前は騎手にもニックネームのつく人もいました。
闘将加賀武見、剛腕郷原洋行なんかすっかりおなじみでしたし、ターフの魔術師武邦彦なんて、なかなかのものでした。武豊騎手が彗星のごとく登場した頃は、彼のことを天才ともてはやしたのですが、これについて当人は少し腰が引けていたようでした。
いずれにせよ、多くのファンが受け入れやすい、興趣を呼び起こすニックネームの創造というのもいいのではないかと思います。
言葉が少なくなった昨今ですが、言葉の持つ力について、もう一度見直すときではないでしょうか。
伝える側に知恵がないならば、一般のファンの皆さんの知恵に頼るのも一案ではないかと思います。
桜花賞、オークス戦線、皐月賞、ダービー戦線をどう表現するか、ここから勝ち馬が見えてくることもあるかもしれません。