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スプリングS

  • 2002年03月15日(金) 11時55分
 2月のアーリントンCを圧勝のあと、ぶっつけで皐月賞かと思えたタニノギムレットが出走してきた。関東への輸送を経験させること。そして乗り替わった四位騎手とのリズムを確かなものにすること。テーマはこの2つにある。

 だから、あくまでトライアルにすぎず、必ずしも必死ではないのだが、それでも今年の候補No.1はこのタニノギムレットで、もし皐月賞やダービーを勝てる能力が(期待通りに)あれば、たとえ9分のデキでも負けられない。過去のクラシックホースもみんなそうだった。ステップレースだからといって取りこぼしているようでは、クラシックは決して勝つことはできない。

 タニノギムレットの能力は武豊騎手が「クラシック級だ」と絶賛する通りで、ケタ違いのスケールとパワーがある。前走など、めったに武豊騎手はああいう強引なまくる形は取らないが、4コーナー手前から一気。最後の直線も推定11秒6-11秒5で楽々と後続をつき離している。パンチはAランクだ。

 世界で最も著名な牝系ファミリーの1つになるレディジョセフィン→マムダスマハールの一族の出身。それはもう5代も6代も前のことだが、タニノギムレットの母方には近いところから順に、クリスタルパレス、シーバード、グロウスターク、ローマン。底力あふれる種牡馬ばかりが集められてきた。

 これに種牡馬ブライアンズタイム。成長力も底力も十分だ。今年の3歳牡馬No.1だろう。

 上昇著しいローエングリンの先行力が強敵。もつれると、同じブライアンズタイムのボールドブライアンもある。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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