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ダービー卿CT

  • 2002年03月29日(金) 12時17分
 長いスランプを続けたザカリヤ。ただしこれにはいくつも理由があり、ひとつは3歳の春にNHKマイルCを2着。キャリアの浅い当時に激走しすぎてしまったことだ。この反動は大きく、NHKマイルCで3着以内に好走した馬は、創設以来6年間18頭、その後はことごとく負けているという恐怖のデータがある。また、3歳秋はG1ばかり、相手も強かった。

 4歳時はこの馬、脚部難で出走していない。昨年の5歳時は勝てなかったが、京成杯AHを1分32秒5で善戦したり、58キロの富士Sを1分33秒7で乗り切ったりするなど、決して着順が示すほどの成績不振でもない。

 6歳の今年、前走はマイルで3着。うまく流れに乗って進み、勝ったミレニアムバイオとはたったの0.1秒差だった。非力にみえた馬体もひと回りたくましくなり、目立たないながら完全に復調している。

 今回はハンデ戦で55キロ。また金曜日の雨の影響もあって、少し時計のかかるコンディションになっている。

 3歳春にニュージーランドTを制したときが重馬場。巧者というほどではなくとも、時計のかかる芝は合っている。

 絶好調なトラストファイヤー、芝で一変したグラスワールド本線に、ハンデ戦だけに少し手を広げたい。

 大阪杯は2000mで57キロなら、サンライズペガサスの切れが上回っている。前走は早めに強引にまくったが、今度はそうはスローにならず、タメての切れがフルに生きる。天皇賞(春)を目標にしているがステイヤーではなく、ベストは中距離だ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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