スマートフォン版へ

皐月賞

  • 2002年04月12日(金) 12時36分
 非常にレベルの高い馬がそろった今年だが文句なしにAランク、それも一流馬になれる可能性No.1はタニノギムレットだ。頭角を現したシンザン記念以降、アーリントンC、そしてスプリングS、どんどん強くなっている。

 本格化しているときのブライアンズタイム産駒は、ビッグレースでさらに真価を爆発させる。底力があるからだ。底力といえば、母タニノクリスタルの牝系ファミリーは、世界の生産者が手に入れたい名門中の名門レディジョセフィンの直系。したがって、日本の谷水氏に買われたのはその母の代のタニノシーバードだが、その前もずっと一級品の種牡馬ばかりが配されている。アガ・カーンの関係していた牝系だけに、軽い種牡馬を配合することは、この牝系に限って許されていなかったのである。

 順にさかのぼると、母方にはクリスタルパレス、シーバード、グロウスターク、ローマン、ビッグゲイム、ゲインズボロー、ザテトラークが配され、そして伝説の基礎牝馬レディジョセフィンにたどりつく。

 レディジョセフィンの血は、ナスルーラ、ノーザンダンサー、そしてターントゥ系の出発のロイヤルチャージャーにも強い影響を与えている。名門の牝系の真価がブライアンズタイムとの配合でうまく出た。皐月賞候補というだけでなく、文句なくダービー候補No.1だろう。

 Aランクという意味では、ローテーションに死角はあっても、やはりモノポライザー。サンデーの難しい一面さえコントロールできれば、ギムレットとマッチレースも可能だ。

 3番手にはデキの良さと、中山2000mを3度(3、1、3着)も経験している強みでタイガーカフェが侮れない。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング