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戦国ダービー

  • 2002年05月09日(木) 00時00分
 一番人気にはしないでくれという声が聞えてきそうです。皐月賞が終り、ダービー戦線に入っても、相変わらず、一番人気馬の敗退は続いています。

 プリンシパルSでは、モノポライザーが痛恨の3着。皐月賞16着の悪夢からここは正念場とのぞんだ一戦で、あと一歩の力足らずを露呈してしまいました。橋口調教師は、これで清々しました、この馬の力を過信していましたよと語っていましたが、一方、ここで勝ったメガスターダムの松永騎手は、あまり速いタイムの決着になると苦しいでしょうが、ここへきて混とんとしてきましたからと、にっこりしていました。

 期待する馬たちが次々と敗れて新たな有力馬が出てくることのくり返し、翌日のNHKマイルCで極まった感がありました。

 この先ダービーを見据えるタニノギムレットの3着をどう考えるか。この3着はあまりにも不運に見えて仕方ないのです。ここからの巻き返し、どう運気を自分の方に引き寄せるか、そのきっかけをいつ、どんなかたちでつかむことが出来るか。力はあると思うので、目に見えない力の加護があるかないかで判断しようかと思っています。

 それにもうひとつ、京都新聞杯チアズシュタルクの大敗が加わりました。

 ここまで一番人気が負け続けると、やはり大一番が気になります。その日が近づくにつれ、その辺の迷いをどうふり払っておくかが問題になりそうです。

 年が明けてしばらくは、そこここに強豪が出て来て、今年のクラシックは群雄割拠と見ていました。ところがこれでは戦国ダービーです。この戦国ダービーを制するには、一番何が必要かを考えていかなくてはなりません。実際に18頭の顔ぶれと枠順を見ないことには、何も頭に浮ばないかもしれません。そこまでの期間、頭の中のどうどうめぐりがしばらくは続くことになるでしょう。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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