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ラジオたんぱ賞

  • 2002年06月28日(金) 12時23分
 もう忘れられているが、3冠馬ナリタブライアン(父ブライアンズタイム)は、2歳の秋、当時はまだ無名の1勝馬で、福島のきんもくせい特別に出走している。圧勝だった。

 1歳上の半兄ビワハヤヒデはローカルに出走したことはないが、直線が平坦の京都では3戦3勝。すべてレコード勝ちだった。

 ナリタブライアンの全弟は、今年の新種牡馬ビワタケヒデ。ビワタケヒデは3勝にとどまったが、中京で勝ったあと、98年のラジオたんぱ賞を一気に伸びて勝っている。ビワタケヒデの初産駒は6月15日、福島の新馬戦を快勝してみせた。

 ナリタブライアンの一族は、はっきり平坦巧者であることを示している。種牡馬ナリタブライアンは期待のわりにもう一歩だが、牝馬マイネヴィータは平坦の札幌2歳Sを2着している。坂コースの重賞では良くない。

 ダイタクフラッグはこれまでのところ、あと一歩詰めの甘いオープン馬の印象だが、初登場の福島で父ナリタブライアンと同じように一変するかもしれない。

 パシフィカスの産駒が総じて平坦巧者の可能性が高いというなら、ブライアンズタイム(父ロベルト)もまた、典型的なアメリカ血筋を受け継ぐ種牡馬で、平坦巧者をバリバリ送っている。

 ボールドブライアンはそのブライアンズタイム(今年絶好調。もうG1・3勝)の直仔であると同時に、母もシアトルスルー系の血を引く牝馬で、アメリカの芝の平坦重賞を2つも制している。平坦巧者は多いが、ナリタブライアン(その父ブライアンズタイム)の血を引く馬に注目したい。ボールドブライアンと、ダイタクフラッグの1〜2着まである組み合わせだ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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