先週の3歳馬のラジオたんぱ賞は、先行馬が飛ばし、これを有力馬が早めにまくって出たこともあるが、レース上がりは12.3−12.6−12.7秒(37.6秒)。二転三転、一度はついて行けずに最後方まで下がったカッツミーが差し切ってしまった。一気に伸びたようにみえ、上がりは35秒7にしか過ぎない。乱戦にもつれ込み、かつ時計のかかる福島コースは難しい。おそらくここは、2分0秒台の持ち時計だろう。ましてハンデ戦、おそらく足りないという馬はいない。
8歳ミヤギロドリゴはまた今年も圏内だろうし、51キロの7歳馬シンボリビンテージとて、実は福島の2000mに限ると1、1、1着。2分0秒そこそこなら楽に乗り切れる。
伏兵はいっぱいいるが、注目はただ1頭の関西馬カチドキリュウ。今年、ここまで関西馬の遠征は少なかったが、この馬は「今季の福島は時計がかかっている」、そこにポイントを絞って遠征してきた。
カチドキリュウは、ダートの統一グレードレース2000mを3、2、2着のパワー型。芝ではたった1勝しかしていないが、それは昨年のクリスタルC1200m。とても無理と思える13番人気だったが、大外から一気に差し切ってみせた。理由はただひとつ。1分10秒3もかかるパワーの芝だったからだ。ちなみに、今年のクリスタルCは1分7秒6だった。
ほかに芝で良績のなかったカキドキリュウが、前走2000mの愛知杯を2分0秒6。大好走してみせた。おそらくこれは平坦コースだからだろう。もとより右回り向き。上がりのかかるレース大歓迎。1番人気23連敗が示す乱戦になるとき、パワーがフルに生きそうだ。雨が降ってくれるとさらに望みが出てくる。