まだレースのモデルパターンというか、どんなラップを踏むと理想のスプリント戦になるのか不明な部分もある。
はっきりしかけているのは、行く気になればたとえ3歳未勝利でも、前半400を22秒ちょっと、前半600mを32秒5前後で行けるが、ただやみくもに飛ばしたのでは、オープン馬の1000mでも最後があやしくなる。
これまで53秒9〜54秒9のあいだで決着したレースは合計7つあるが、勝った馬は不思議なことに、前半400mを22.0−22.2秒。判で押したように、ほとんど同じ時計で通過している。それ以上はムキになって飛ばしていない。
差が出るのは、上がり3ハロンというより最後の1ハロンに持ち込まれ、レコードで勝ったメジロダーリングも、オープン勝ちのテンシノキセキも、54秒2で乗り切ったエイシンコジーンも、あと1ハロンか、残り100mでグイッと伸びた馬だった。
少し余力を残して800mあたりまで先団につけ、そこから追って伸びる馬が勝っている点に注目したい。
今年のメンバーの中、カルストンライトオは昨年、22.0−32.2秒。クラレットパンチは前走、22.2−32.4秒。ともに合格点に達しているが、ゴール寸前の100mでは伸びていない。最後の100mぐらいで底力を生かしてグンと伸びそうなのは、ブレイクタイムだ。前走の新潟1400m、日本レコードのマグナーテン首差及ばなかったが、ゴール前の脚いろは一枚上。脚を余した感もあった。不器用なイメージでコーナーがあるとスムーズにスパートできないが、直線だけのレースで大変身がある気がする。
デキの良さならインターサクセス。