夏のハンデ戦「新潟記念」は、もう良く知られるように、牝馬が大活躍している。ハンデに恵まれることの多い牝馬が、シャープな切れとスピードを発揮することと、牝馬の方が暑い夏は平気(肉体的にもタフ)なケースが多いからだ。この30年間に、
牝馬…[13-10-10-50] 連対率.277
という数字がある。一方、3倍の出走数を誇る牡馬の成績は(セン馬は除く)、
牡馬…[16-18-20-186] 連対率.142
となって、連対数こそ多くても、連対率は牝馬の約半分となっている。
今年も狙いは牝馬だ。1番トーワトレジャーと、2番エイシンワンシャン。2頭しか牝馬がいないのも好都合。いかに牝馬が活躍といっても出走頭数が多ければ的を絞れないが、2頭しかいないから、絞りやすくなる。
新潟記念の牝馬には不思議な好走パターンがあって、この30年、出走馬の中に1頭か2頭しか牝馬が含まれていなかったことが計10回あって、うち7回までたった1〜2頭しか出走していない牝馬が連対している。
これには理由はなく、単なるジンクスなのだが、牝馬が1〜2頭しか含まれていない年のその牝馬の成績は[4-3-1-5]となり、なんと連対率は.538となる。
ましてエイシンワンシャンも、トーワトレジャーも種牡馬トニービン産駒。トニービンといえば抜群の東京巧者が多い(G1・13勝中、11勝までが東京)ことで知られるが、新しい新潟コースは左回りで、長い直線。東京よりもっとトニービン産駒に合っている公算が大きい。このコースに経験があり、前走、2000mを1分56秒9(55キロ)で乗り切っているエイシンワンシャンは、今回は52キロだ。