今年の新潟2歳Sのポイントは、1200mや1400mではなく、基本距離の1600mで行われるところにある。
新潟2歳Sは長いこと1200mで行われてきたから、新潟デビューでも出走しない馬がいたり(シンボリルドルフ、フジキセキなど)、またここでの連対馬はクラシックとは無縁などといわれていたが、新潟2歳S出走馬全部が低いわけではない。
ライスシャワー、メジロドーベル、ボールドエンペラーなどが近年の新潟2歳Sの出走馬の中に含まれていたA級馬だ。もっと古く重賞になる以前には、タカエノカオリ、テンモン、テイタニヤなどがいた。
新潟デビュー馬はクラシックのうち、オークスにとくに良績がある。新潟デビューで翌年のオークスを制した馬は、前出のメジロドーベルのほか、アドラーブル、テンモン、テイタニヤ。合計4頭もいる。
今年、ここではかつてのオークス馬のように勝ち負けできないかもしれないが、牝馬のタイムウィルテルに注目したい。
デビュー戦の1600mは超スローだったため1分38秒5の平凡な時計にとどまっているが、レース上がり34.0秒(11.8−10.7−11.5秒)に対し、この馬は3ハロン33.4秒だった。
反動の出るようなムリな高速の上がりを示したのではなく、中身は楽々だった。マイルを経験した強みは大きい。
すでにクラシックを11勝もしているブライアンズタイムを父に、母の父はサドラーズウェルズ。母の弟はクリスザブレイヴ。来季に向けて大きく成長してくれそうだ。秋山厩舎だから、まず無理使いはしない。
小倉2歳Sは快速チャニングガールが抜けている。相手の1頭に非常に勝負強いタイポシビリイの差し脚を考えておきたい。