バランスオブゲームの一族はもともとが大変な平坦巧者の一族。祖母ベルベットサッシュ(その父ディクタス)は、函館記念を大レコードで独走し、直線が平坦の京都のマイルCSでも圧倒的な能力を示したサッカーボーイの全妹。また、この兄妹の下になるゴールデンサッシュ(父ディクタス)の代表産駒ステイゴールドも、ドバイや香港のレースをみていると本当は平坦巧者で、日本で勝ち切れなかったのはあまり坂が得意ではなかったためかもしれない。
バランスオブゲームの場合、母の父になるアレミロード(その父トムロルフ)の血統からして、平坦血統と考えていい。したがって、新潟で新馬を勝ち、新潟2歳Sを1分21秒7のレコードで圧勝したバランスオブゲームは、もともとが平坦巧者の代表なのだろう。
問題は距離だが、ダービー馬フサイチコンコルドの産駒で、この母方なら短距離馬やマイラーということはない。皐月賞もダービーもあと一歩だったが、それぞれ0.8秒差、0.7秒差はスタミナ不足が原因ではなく、春の時点では総合力があの程度だったのだろう。
新潟2200mは内回り。どうみても流れは速くなりそうもなく、すんなり先行できそうなバランスオブゲームに展開有利とみる。
平坦一族というなら、アドマイヤマックスの母方も、新潟記念や関屋記念の勝ち馬ばかりが並ぶファミリー。ズブいようにみえてこのコースは合っている可能性が高い。
西のローズSは、人気でもファインモーション(父デインヒル)に注目。今年の春の3歳牝馬は決してレベルは高くなく、桜花賞もオークスも小粒な伏兵の乱戦だった。
遅れて台頭(成長を待っていた)のファインモーション、さらにはビーポジティブなどの方が一枚も二枚も春の上位組をスケールで上回る可能性が大きい。